世知原中学校校庭の「若鮎橋」 佐世保市世知原町
佐世保市(世知原町)に残るアーチ式石橋については、本ブログ前の記事を参照。世知原中学校校庭の「若鮎橋」を次のとおり紹介していた。 https://misakimichi.com/archives/929
写真 12 若 鮎 橋 (世知原中学校グランド)
雲仙普賢岳の噴石を使用して、生徒達が組み上げた石橋。
生徒達は試作の「ぐらぐら橋」からスタートして、この150個の噴石を組み合わせた石橋を完成させた。切石で無い石橋は古里に架かる小さな石橋を思わせる素朴で懐かしい佇まいを見せていた。
架橋 平成15年12月8日 橋長 4.0m 幅員 0.8m
(若鮎橋の説明は、HP「長崎県の石橋を訪ねて」から)
先日、2014年6月13日(金)に世知原中学校を再び訪ね、この「若鮎橋」を詳しく写してきた。その後、中学校が設置している現地説明板や架設アルバムなどは、次のとおり。
石橋を守る会の末永先生が当時、世知原中学校に赴任されており、架設にたいへん尽力された。
若 鮎 橋 (わかあゆばし) 現地説明板
架設…平成15年(2003年)12月
橋長…3.4m 橋幅…0.8m 径間…1.6m 拱矢…0.8m 石材…角閃石安山岩
学校教育に総合的な学習の時間が導入され、生徒たちは「ふるさと」をテーマに学習を始めた。その中から「私たちのふるさとにはたくさんの石橋がある。私たちも架けてみたい」という生徒の発想が生まれ、教職員と地域の方々の協力を得て架けられた。
使用した石は、雲仙普賢岳の噴石(角閃石安山岩)で、島原振興局、国立公園管理事務所のご理解・ご協力で実現した。
2005年3月20日におきた福岡沖地震の折りには、この地域は震度4で大きく揺れたが、壊れることはなく、石橋の耐震性を証明した。
なお、長崎県には都市計画課所管「長崎県美しい景観資産登録制度」がある。同石橋HPでは、世知原は中学生がせっかく造った「若鮎橋」、千々石は千々石町郷土誌にも紹介する「水道橋」が登録されていない。
建築年代は問わないので昨年11月 県へ意見したら、登録には市町の申請、審議会の審議が必要であるという。関係者すべておかしな判断であろう。
後ろの写真は、近くにある世知原町旧松浦炭鉱事務所の石造アーチ門と、山口神社の石造倉庫アーチ門。