天草の巨樹・ふるさと熊本の樹木」カテゴリーアーカイブ

山の神の神木  上天草市松島町阿村

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山の神の神木  上天草市松島町阿村

国道324号線の松島町「合津」交差点から、姫戸町方面へ八代海沿いの海岸を南下する国道266号線へ入る。高舞登山の登り口を過ぎ、阿村トンネルを出たところが松島町阿村である。
阿岳とは、高舞登山とは茶屋峠をはさみ対面にある山。山の神は、阿岳入口から500mほどの小川沿いにあるので、九州自然歩道近くの農免道路により行く。

阿村トンネルを出てカラオケ店ピープルから左折。農免道路へ上がって山腹をかなり進む。
「阿岳さん入口」の次に、「阿村山の神入口」の案内標識が小川の橋を渡った脇にあり、これから5分ほど歩いて登る。
小川の上流に石祠の「山の神」が祀られ、両脇にこの神木が立っていた。

上天草市教育委員会編「上天草市の文化財」平成18年刊25頁による説明は以下のとおり。
市指定天然記念物ではない。祠の右の木、地元でいう「さぶろ」とは、イスノキでないだろうか。
上天草市阿村出張所黒瀬様に調べてもらったところ、山の神は農耕の神様。オコゼや貝殻が好き。「さぶろ」は「ゆす?の木」と地元は言っていた。ジャガイモくらいのチョコレート色の実がなり、中身を出して笛にすることができる。
屋久島にたくさんある木だが、天草には少ない。この木の大木も少なく珍しいとのことであった。

天然記念物  山の神の神木  (松島町阿村)

阿岳入り口から500mほどの小川沿いに、山の神(祭神は大山の神と木花開耶媛)の祠があります。その前に2本の神木が植えられていて、祠に向い左側は幹囲3mの槇、右にさぶろが植えてあります。特に幹廻り1.7mのさぶろの木はまれに見る大木です。

諏訪神社のイチョウ  上天草市大矢野町湯島

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諏訪神社のイチョウ  上天草市大矢野町湯島

上天草市大矢野町「湯島」とは、長崎県島原半島との間の海に浮かぶ「談合島」のことである。まさかこの島まで訪ねるとは思っていなかった。
熊本県HP「ふるさと熊本の樹木」では、所在地は「大矢野町西ノ浜」としかわからず、登録台帳も詳しい説明がない。大矢野町で地元の人に聞いてもまったく心当たりがなく、上天草市商工観光課を訪ねて、やっと西ノ浜とは「湯島」らしいことがわかった。

「湯島」とわかれば、HP「古賀寛治氏フォトギャラリー 時の回廊」に大銀杏の写真があった。(検索は「湯島史跡 諏訪神社」で「大銀杏」をクリック)
大矢野町江樋戸港から湯島商船により湯島へ渡る。所要時間30分。片道600円。諏訪神社は、港の左方から集落内の坂道を上って10分もかからない。
アコウが多い島で、後の2枚は島中で一番大きいという木を浜辺で写してきた。
風景の項「湯島」も参照。
熊本県自然保護課「ふるさと熊本の樹木」資料及び現地説明板による説明は次のとおり。

登録番号 No.144  登録 平成2年2月14日
諏訪神社の銀杏(イチョウ)
所  在  地  上天草市大矢野町西ノ浜336
登録時の状況  樹齢 300年  幹の太さ 7m  樹高 25m
神木として、昔から島民に親しまれてきたものであり、樹齢は300年と推定される。四季を通じ、島民に憩いの場を提供しており、特に秋にはおいしい銀杏の実をたわわに実らせてくれ、慈愛に満ちた木である。 

次郎丸岳・太郎丸岳登山路の巨大なスギ?  上天草市松島町今泉

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次郎丸岳・太郎丸岳登山路の巨大なスギ?  上天草市松島町今泉

吉川満氏著「熊本県の山」山と渓谷社1997年刊96頁に次のとおり記していた。

(45) 次郎丸岳・太郎丸岳★……397m/281m 天草松島の展望は天下一品

…登山道は国道324号線分岐の今泉の集落からあり、標識完備で道もよい。…今泉の西辺集落に入り、今泉水系西辺川沿いに集落を抜ける。棚田や段々畑を見て車1台がやっとのコンクリート舗装の農道を歩く。舗装が切れ、照葉樹と植林の入口にはモリシマアカシア、巨大なスギ、クスが各1本立っている。
右上に古い砂防堤を見て谷を渡り、左の尾根に取り付く。…

以上が要点である。天草5橋へ続く国道324号線により、松島町「知十橋」を過ぎ、松島町の中心の方へ向かう。松島・有明有料道路の高架下をくぐり、平坦な平野部を行くと、国道が曲がるGSのところに「今泉三叉路」がある。右折して今泉集落へ入る。
すぐ「次郎丸・太郎丸岳登山口」分岐が右にある。登山者用駐車場は、町がここを指定していた。案内標識により登山道へ入って、細い農道のコンクリート舗装が切れるところの谷に、この「巨大なスギ」があるという。

バイクはこの近くまで入る。読んだ以上、確認しないわけにいかない。現地へ行ってみた。
植林地の端のスギのようで、幹囲は2.5mあろうか。周りの木に比べ、たしかにここでは大きく感じるが、そんな大きなスギではないようだ。
砂防堤を見て谷を渡った先の登山道左脇にも目立つ杉があった。

今泉諏訪神社の大杉  上天草市松島町今泉

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今泉諏訪神社の大杉  上天草市松島町今泉

天草5橋へ続く国道324号線により、松島町「知十橋」を過ぎ、松島町の中心の方へ向かう。松島・有明有料道路の高架下をくぐり、平坦な平野部を行くと、国道が曲がるGSのところに「今泉三叉路」がある。右折して今泉集落へ入る。

すぐ「次郎丸・太郎丸岳登山口」分岐が右にあるが、そのまままっすぐ進み、今度は左方の道へ入り左奥の谷間を目指すと、「今泉諏訪神社」がある。
大杉は、昭和60年代の落雷によって上部が折れている。
上天草市教育委員会編「上天草市の文化財」平成18年刊22頁による説明は次のとおり。

天然記念物  今泉諏訪神社の大杉

市指定年月日:昭和58年3月20日  松島町今泉
諏訪神社境内にそびえる樹齢450年といわれる老杉です。神社創建当時から神木として今泉の人々によって愛育保護されています。昭和60年代には、落雷によって上部が折れる災いを受けてしまいました。その後、台風や大風などの度重なる被害を受けて、樹勢の衰えが激しくなったために、平成10年に樹木医による回復処置を施して現在に至っています。
高さ18.5m・幹周りは4.2m。

野々川のモチノキ  上天草市松島町教良木

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野々川のモチノキ  上天草市松島町教良木

天草5橋に続く国道324号線の松島町「知十橋」から、県道290号線と県道34号線により金山橋を渡り、教良木へ入る。教良木小学校に出る前、「上天草市役所教良木河内出長所」がある。

出長所左横の道へ入り、まっすぐに野々川公民館の先まで進むと、地蔵堂とともにモチノキがある。ちょうど松島商業高校の奥となるあたりである。野々川公民館前にスギの大木もあった。
上天草市教育委員会編「上天草市の文化財」平成18年刊23頁による説明は次のとおり。

天然記念物  野々川のモチノキ

市指定:昭和58年3月20日  松島町教良木
野々川のモチノキは、野々川公民館より西に100mほど離れた地蔵堂の脇に立っています。高さ13.5m・幹周り1.8m、推定樹齢300年の古木です。
古くは野々川の郷に通じる”里道”が地蔵堂前にあり、その道を行き交う人々を、モチノキも地蔵堂と共に300年という永い年月を見守っていたのです。

山田のたちばな  上天草市姫戸町二間戸

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山田のたちばな  上天草市姫戸町二間戸

「ふるさと熊本の樹木」登録樹でないが、上天草市姫戸町二間戸に樹齢推定130年という小型蜜柑の原木がある。上天草市指定天然記念物。国道266号線により龍ヶ岳町から姫戸町の中心に入る手前の港があるところが、二間戸である。

姫戸体育館を過ぎ、2つの「姫戸トンネル」に入る少し手前に、左の谷間から岩下川が流れ、この谷間の道へ左折して入り、山田集落の右手最奥3軒の家の右端「大谷宅」まで行く。
たちばなの木は、同宅裏手の畑地高台にある。大谷宅に尋ねないと場所はわかりにくい。二間戸小学校跡地のイチョウから川沿いに行ったまだ奥の右谷間となる。
写真の幹が白いのは、カミキリ虫の幼虫「てっぽう虫」に木を食われないよう薬剤を塗って、先代から苦労して木の保存をしておられる。
上天草市教育委員会編「上天草市の文化財」平成18年刊30頁による説明は次のとおり。

天然記念物  山田のたちばな

市指定:平成4年2月1日  姫戸町二間戸974番地 (所有者 大谷正三一氏)
たちばな〔橘〕 ミカン科の常緑低木。食用柑橘類の総称。(広辞苑より)

樹齢推定130年。幹囲1.08m、樹高約7.5mは県下でも大樹に分類されます。橘は日本固有種で、古くから姫戸の原野に自生していました。初夏に白い花を咲かせ、初冬には直径約2〜3cmの黄色い蜜柑が鈴なりに熟し、香りも良く、古くから薬用として珍重され使われています。小型蜜柑の原木としては本市では唯一の古木です。
昭和43年(1968)、熊本県緑化推進委員会から明治百年記念保存木として指定されています。

二間戸小学校跡地のイチョウ  上天草市姫戸町二間戸

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二間戸小学校跡地のイチョウ  上天草市姫戸町二間戸

「ふるさと熊本の樹木」登録樹でないが、上天草市姫戸町二間戸に樹齢推定300年というイチョウがある。上天草市指定天然記念物。国道266号線により龍ヶ岳町から姫戸町の中心に入る手前の港があるところが、二間戸集落である。

姫戸体育館を過ぎ、2つの「姫戸トンネル」に入る少し手前に、左の谷間から岩下川が流れ、旧二間戸小学校跡地は川沿いに行ったすぐ右岸となる。
上天草市教育委員会編「上天草市の文化財」平成18年刊30頁による説明は次のとおり。

天然記念物  二間戸小学校跡地のイチョウ

市指定:平成4年2月1日  姫戸町二間戸762番地
いちょう〔銀杏・公孫樹・鴨脚樹〕 イチョウ科の落葉高木。高さ約30mに達し、葉は扇型で葉柄を具え、秋、紅葉する。雌雄異株。(広辞苑より)

樹齢推定300年。幹囲3.5m、樹高約21.5m。旧二間戸小学校の敷地に植えられ、樹勢旺盛で枝張りもよいものです。校庭の庭木として児童の成長と地区住民を見守ってきました。この小学校の敷地は旧二間戸庄屋(田中家)の跡地で、イチョウの木はその庄屋の庭先に植えられていました。
もともと樹高は40mだったのですが、平成3年の台風で現在の高さになりました。今は地区の公民館敷地となり、イチョウの木は保存されています。

龍ヶ岳の山神の一本杉   上天草市龍ヶ岳町高戸

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龍ヶ岳の山神の一本杉  上天草市龍ヶ岳町高戸

「ふるさと熊本の樹木」登録樹でないが、上天草市龍ヶ岳町高戸の龍ヶ岳(標高470m)登山路に推定樹齢600年という大スギがある。上天草市指定天然記念物。
国道266号線により龍ヶ岳町の中心に入る。上天草市消防局東天草分署前に「龍ヶ岳登山口」バス停があり、九州自然歩道を歩いて山頂までは約3kmである。

「山神の一本杉」はこの途中、登山口から15分ほどのところにある。本谷の橋を渡った小広場に山神の祠が祀られ、背後に老木が立つ。
上天草市教育委員会編「上天草市の文化財」平成18年刊39頁による説明は次のとおり。
コース説明は、吉川満著「熊本県の山」山と渓谷社1997年刊102〜103頁から。

天然記念物  山神の一本杉

市指定:平成9年1月24日  龍ヶ岳町高戸 
推定樹齢600年。幹囲6m、樹高約30mの大樹です。高戸の勝浦地区から龍ヶ岳山頂へ登る中腹に自生しています。
幹の根元には祠が祀ってあります。これは昔、一人の修験者がやってきて、一本杉の根元で寝泊りし修行に励んでいました。里人たちが気の毒に思い、そこに小さな小屋を建ててあげました。修験者はその行為に感激し、死ぬ間際まで里人たちの災難除去や病魔退散の祈願をいたしました。里人たちはその死を悼んで大杉の根元に祠を建てその霊を厚く弔ったといいます。山の守り神として祀られています。

48 龍ヶ岳★……470m  観海アルプス一の雄大な展望が開ける山

…龍ヶ岳町高戸字勝浦の竜ガ岳登山口バス停が唯一の歩いて登る道である。…龍ガ岳登山口には谷川が流れ左岸の舗装路に入る。すぐ舗装は切れて右上に階段があり、りっぱな遊歩道が続く。早春にはツバキが咲き、ツワの若芽ものびる。秋には黄色い花が咲き、足もとにはドングリの実が踏場もないほど落ちている。また野鳥の多いコースでもある。
小谷沿いの道はコンクリート丸木段で歩きやすい。2つの小橋を渡ると本谷を左へ渡り、正面には多くの枝を張った老スギがあり、根元には山の神が祀られている。ここから谷を離れ左上の尾根を目指す。…       

中の浦のソテツ  天草市久玉町中の浦

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中の浦のソテツ  天草市久玉町中の浦

国道266号線により久玉トンネルを越して天草市久玉町の中心に出る。久玉郵便局角から左の県道26号本渡牛深線へ入り、約4km進むと中の浦集落となり、この道でただ1つの無人販売所と消防団格納庫が見える。ソテツのこの手前、県道左方の一角に墓石とともにある。
現地説明板は次のとおり。

中の浦のソテツ
久玉争乱の後、切支丹宣教師がこの地に布教を始めたのを記念し久玉村大庄屋中原家によって碑が建てられた。同家の墓石も文化・文政のもの数基がある。この時植えられたこの蘇鉄は約三百年を経過している。

<久玉争乱>
中世末期、の切支丹流入のころには天草南部を中心に反切支丹騒動(久玉騒動)があり、反切支丹派のリーダー天草刑部大輔や天草三郎大和守種満らが籠城(註:久玉城に)、天草にあって切支丹流入に最後まで抵抗した。(熊本県大百科事典 熊本日日新聞社)

権現山の夫婦椎(シイノキ)  天草市久玉町西権現平

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権現山の夫婦椎(シイノキ)  天草市久玉町西権現平

権現山は、牛深の手前となる久玉町の背後にある標高401.9mの山。権現山公園となり、登山道路が久玉町からと、山の反対方の魚貫町からある。
久玉町からは、国道266号線が久玉トンネルを越して町へ下って行くと、途中の右に案内標識がある。これからカーブの多い悪路の登山道路をかなり登ることとなる。

公園駐車場のすぐ上に魚貫権現社と展望台があり、山頂へこの山道を少し進むと「夫婦椎」がある。説明板の両脇にシイノキの老木2本があり、これが「夫婦椎」だろう。左の木が格段に大きく、右のは傾いて生えている。
熊本県自然保護課「ふるさと熊本の樹木」資料による説明は次のとおり。

登録番号  No.192  登録 平成3年11月11日
権現山の夫婦椎(シイノキ)
所  在  地  天草市久玉町西権現平1721
登録時の状況  樹齢 200年  幹の太さ 3.2m  樹高 15m  樹勢 中
権現山の山頂付近に位置する自然林で、樹齢は200年以上と推定され、夫婦椎の木として市民に親しまれている。