山の田貯水池と田代川の石橋  佐世保市桜木町・田代町

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山の田貯水池と田代川の石橋  佐世保市桜木町・田代町

山の田貯水池などの「九州の近代土木遺産」国土交通省九州地方整備局ホームページによる説明は、次のとおり。
本ブログ次も参照。  https://misakimichi.com/archives/1239

山の田浄水場群(やまのたじょうすいじょうぐん)
佐世保市  第一砂倉庫  所在 長崎県佐世保市
文化財等 選奨土木遺産  ランク A  管理者 佐世保市

日露戦争直後、佐世保市の海軍施設の増強に伴い、水道施設の拡張が必要となり建設された山の田貯水池(明治41年完成)が山の田浄水場の始まりである。以来、数回の拡張工事を経て、様々な施設が設けられた。存在そのものが珍しい砂倉庫や浮彫を多用し装飾的な(旧)量水池上屋、ゴシック風の第2配水池入口など、これらの構造物は明治期、大正期の建物の様式を残しており意匠的な工夫が見られる。
佐世保市の水需要を支えてきた施設群であり、貴重な遺産であることは言うまでもないが、その施設群の一部が今なお現役で活躍していることに賞賛を送りたい。

山の田自然歩道に残るアーチ式石橋(写真4)を前の記事に載せたところ、「昨日行ってきましたが、山の田自然歩道にはもう一つ、アーチ式の石橋がありますよね。途中から、別の道に入り込んだ先です。 2012/8/26(日) 午前 9:06 [ 溶岩君 ] 」とコメントがあった。
私は現地は今度が初めてで、この石橋を知らない。石橋研究の末永先生(吉井町)へ念のためお知らせした。次のとおり返信をすぐもらった。

「昨日(8月29日)、山の田自然歩道へ行ってきました。『別の道』というのはかつて貯水池ができる前の、田代町から桜木町へ通う道だと思います。5年ほど前に私が得ていた情報はおそらくこの橋のことでした。…
添付している写真(最後の画像)は、このむかしの道に架かっている橋です。(田代橋)。アーチ状にはなっていますが、基礎の石垣の形状や拱矢比、親柱(コンクリート)から判断すると、石造アーチをコンクリートで覆ったとは考えにくいです。RCアーチ橋だと判断しました。

私が以前に得た情報では、石橋はまだ上流側にあるようです。インターネットの地図を拡大すると、この田代橋の更に上流に2つほどの橋がかかっています。石橋は次の橋ではないかと思っていますが、前記したように前へ進める状況ではありません。
したがって調査は10月以降になるかと思います。ひょっとしたら私の判断の誤りもあるかと思いますので、情報を待っています」

コメントした[ 溶岩君 ]は、連絡先不明。詳細が聞き出せないので、私もきのう8月31日、「田代橋」を確認のため訪ねた。山の田自然歩道の中ほど、②の橋の手前に、「田代橋」まで歩ける分岐道があり、田代川の橋まで10分くらいだった。
地形図に示した③の場所で、コメントがあった橋に間違いないだろう。親柱に「田代橋」「大正十四年四月」とあった。ただし、残念なことにコンクリート製の「RCアーチ橋」だった(写真8,9)。

橋を渡ると、道が荒れ判然としなくなるが、道脇の要所に低い石柱が立ち、道筋を示す。山腹を左側へ進み、いったん古ショベルカーを放置した林道終点に出、先に小沢があるが、石橋はない。竹林の急斜面を登ると、下から上がってきた烏帽子岳への登山道路へ出た。田代町の民家下だった。
山の田貯水池堰堤右の場外が、「桜の里公園」。自然歩道の入口である。一万図が掲示され、これによると田代川には3つの橋(②③④)が表示されている。
「田代橋」③がわかったので、その上流の④を調べることとした。

登山道路を少し進むと、右下の谷間へ下るコンクリート舗装の道路がある(太陽商事貸物件の看板が立つ)。途中で舗装は切れ廃道となっているが、広い砂利道である。
かつて谷間に住家が3軒ほどあったためだが、倒壊している。田代川に出たが、架かっている橋はコンクリートの分厚い一枚橋(写真13)だった。付近の川はどこも全面改修されている。
田代川の現況は、以上のとおり。せっかくの情報だったが、[ 溶岩君 ]や末永先生、石橋HP贄田さんへ報告します。ご足労かけました。できたら再確認をお願いしたい。