豊後森機関庫 大分県玖珠郡玖珠町
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』による解説は、次のとおり。国指定文化財等データベースには、まだ掲載されていない。
豊後森機関庫
豊後森機関庫(ぶんごもりきかんこ)は、大分県玖珠郡玖珠町の国鉄(現JR九州)久大本線豊後森駅の東側にあった機関庫である。2009年(平成21年)2月6日に「旧豊後森機関区の関連遺産」として扇形機関庫と転車台とが近代化産業遺産に認定されている。2012年(平成24年)、国の登録有形文化財に登録された。
概 要
大分県玖珠郡玖珠町の豊後森駅の東側に、1934年(昭和9年)の久大線全線開通とともに完成。同時に、豊後森機関区も発足した。鉄筋コンクリート造で1,785m²の面積を有し、最盛時には蒸気機関車21台が所属する大規模な機関庫であった。
太平洋戦争中には、米軍機の機銃掃射によって職員3人が死亡する被害を受け、機関庫の壁面にはその際の弾痕が残っている。
蒸気機関車には前後の区別があったため、方向転換のために大規模な扇形機関庫や転車台が必要であったが、ディーゼル機関車やディーゼルカーへの移行が進んだことにともない、1970年(昭和45年)に廃止された。
その後、2001年(平成13年)に地元の有志によって保存委員会が結成され、登録有形文化財の登録を受けるべく活動した。その一環として行われた「一万人の署名運動」では、目標を上回る約23,000人分の署名が集まった。その結果、2012年に登録された。
2006年(平成18年)3月には、玖珠町が旧機関庫と敷地(10,200m²)を3,466万円でJR九州から買収。2008年(平成20年)には、鉄道記念公園整備計画を策定しており、将来的には鉄道記念公園として整備する計画である。