東彼杵町に残るアーチ式石橋「通山橋」 三根郷で見つかる
東彼杵郡東彼杵町に残るアーチ式石橋は、すでに玉簾橋・花房橋・大音琴橋の3橋を次に載せている。 https://misakimichi.com/archives/685
川内郷にも「通山(とうりやま)橋」が残っているのが新しくわかった。場所は所在地図のとおり。
国道34号線が東彼杵IC前を過ぎ、嬉野方面へ俵坂峠を越えるため向かう。坂の登りにかかるまだ手前で長崎自動車道のガード下をくぐる。この左方の谷間である。
きのう虚空蔵山の巨木調査に行くため、この道を通った。広域林道の岩屋登山口に出るには近道となる。長崎自動車道のガード下からでなく、国道の手前から彼杵川の上流川内川沿いに左の旧道へ入った。ガード下からの道とすぐ合流する地点に支流が流れ、新橋「通山第二橋」が架かり、アーチ式石橋がその脇に残っていた。
石橋は幅員5.0m、長さ5.5m、橋高2mほど。第一橋の名の橋は近くの川になく、この石橋を第一橋として考えて、新橋の第二橋は命名されたのではないだろうか。従って石橋の名は「通山橋」としておく。なお、川内川の近辺は他に石橋は見当たらない。先の支流の上流部、家前の溝に小さな桁石橋2つを見ただけである。
その後、HP「長崎県の石橋を訪ねて」の安元様が調べてくれた。同HPによる説明は次のとおり。明治以降の橋と思われるが、昔の虚空蔵山愛宕神社の参道道となるので、長崎自動車道のガード下、彼杵川向いにある一の鳥居と、国道入口にある登山口の案内柱の写真を追加する。
第 208 番 通 山 橋 長崎県東彼杵郡東彼杵町川内郷
虚空蔵神社の一の鳥居からの参道にあたる道に架かる橋だが、見た限りでは明治以降の橋としか見えない。長さ5.5m 幅員5.0m 径間4.7m
現在は直ぐ上流に通山第二橋が架かっていているが、いまでもしっかりとした現役の橋だ。まだ、こんな石橋が眠っていたとは、まだまだ未確認の石橋が有るようで楽しみが増えた。(10/19/2009)
この石橋から国道34号線を越えて彼杵川の向こうには長崎街道に沿って虚空蔵山愛宕神社の一の鳥居が建っている。この鳥居は案内に寄れば、公共工事の為に多少場所が変わっているとはいえ、延宝5(1,677)年に大村藩主の武運長久を祈願して建立されたものだという。ここから改めて通山橋に向かってみよう。
高速長崎道の高架と国道34号線を越える。登山道の案内にしたがって少し上れば、現在の道路に架かる通山第二橋の左手に通山橋が見える。手前のアスパラハウスの御主人に聞いても「子供の時から架かっとる」と言われるばかり。おいおい役場にでも行って調べてみよう。
環厚0.35m・拱失1.6m・拱失比2.7(やや扁平の石橋)