長崎の巨樹・名木 (長崎市)」カテゴリーアーカイブ

玉台寺のイチョウ  長崎市茂木町

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玉台寺のイチョウ  長崎市茂木町

長崎市茂木町、玉台寺の本堂前左手にある。茂木で久々に見た大木。幹囲は4.7mあった。
市指定天然記念物の大音寺のイチョウは、長崎市では最大のもので、胸高幹囲3.90m、樹高20mとある。これと比べると大きい。 

玉台寺のさるく説明板にある同墓地内の、約3mの自然石でできた長尾安右衛門の墓は写真のとおり。島原の乱の際、キリシタン弾圧で功績をあげた。

長崎グラバー園のソテツ・モッコウバラなど  長崎市南山手町

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長崎グラバー園のソテツ・モッコウバラなど  長崎市南山手町

JR長崎駅から大浦方面へ路線電車またはバスにより行く。大浦天主堂下で下車。徒歩7分。大浦天主堂の横に「長崎グラバー園」のゲートがある。入園料は大人600円。
グラバー園で目についた大きな樹木。旧グラバー住宅前のソテツは樹齢300年。右側にカラタネオガタマ。旧オルト住宅前のモッコウバラは、日本最古・最大の樹で樹齢は120年ほどか。

ゲート入口近くにアコウがあり、旧スチイル記念学校前に幹囲2.6mのマキ、レストハウス近くに幹囲3.25mのクスノキ、出口の長崎伝統芸能館前の遊歩道脇に幹囲2.2mのホルトノキ。
Otoji.K氏HP「長崎の樹木」の中の街路樹による説明は次のとおり。

グラバー園

グラバー園はクスノキ、アラカシ、イチョウなどに囲まれていて、アジサイはもとより、ツツジ、バラ、モッコク、トベラ、イロハカエデ、ナンキンハゼ、キャラボク、マサキ、トウネズミモチ、サルスベリ、ツバキ、イスノキ、ホルトノキ、シロダモ、オオカナメモチなどを見ることができる。
旧オルト邸宅。日本最大の モッコウバラがある。旧グラバー邸宅。現存する日本最古の木造洋館である。すぐ側にカラタネオガタマがあり、ソテツがある。
グラバー園は、洋館が点在し異国情緒あふれる場所だが、いろいろな樹木を見ることができる植物園でもある。

旧グラバー邸宅
右側にはカラタネオガタマがあり、ソテツがある。 グラバー邸ができた時、島津藩からソテツが寄贈された。樹齢約300年になる。

モッコウバラの古木
グラバー園の旧オルト邸のモッコウバラ。このモッコウバラは、日本最古で最大と言う。イギリスの商人・オルト氏がここに邸宅を建設したのが、1867年(慶応3年) なので、モッコウバラは樹齢120年ほどにはなる。

後ろの旧オルト邸モッコウバラの写真は、平成20年12月4日に追加。

春徳寺のクスノキ  長崎市桜馬場1丁目

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春徳寺のクスノキ  長崎市桜馬場1丁目

長崎市新大工町商店街からシーボルト通りへ向かう。長崎市立桜馬場中学校の角に出て、学校の石垣に沿った道を上がると「春徳寺」へ着く。
高台の寺の門前にあるクスノキは、市中から眺めても目立つ。石垣の上に立ち幹囲は測れないが、6m近くある大木である。越中先生が書いていたので写しに行った。
県指定史跡「ドウドス・オス・サントス跡」の春徳寺は、史跡の項を参照。 
九州文化図録撰書3「長崎街道」のぶ書房2002年刊、越中哲也氏稿「天領長崎」74頁による説明は次のとおり。
四、桜馬場郷

…石垣の終わる所より右に上る道がある。春徳寺へ行く参道である。このあたりが旧城下町で、長崎氏がキリシタンであった時代、長崎に最初の宣教師として永禄10年(1567)に訪れたポルトガル人のルイス・デ・アルメイダの記念碑が坂の上に建っている。
春徳寺は、その時代、長崎に建てられた教会ドウドス・オス・サントスの跡地に建てられた寺院であり、このあたりには当時のキリシタン遺跡も多く、県の史跡地に指定されている。
寺の門前にある大楠は、樹齢500年というのであるから、当時のことは全て良く見知っているはずである。…

小ヶ倉水源池のカゴノキ  長崎市上戸町4丁目

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小ヶ倉水源池のカゴノキ  長崎市上戸町4丁目

長崎バス「上戸町」バス停から小ヶ倉水源池に行く。水源池の右の岸を回り、烏帽子岩と市民の森へ登る市道があり、ダム堰堤横を過ぎて50mほど進んだ左方、立入禁止のフェンス内にカゴノキの大木を見る。

ここは小沢の流れがあり、車道が湾曲している谷間である。幹囲は3.5mほど。上は2つの大きな支幹に分かれ、枝を高く張っている。樹高は15m以上ある。市内の近くで見られるカゴノキの高大木と思われる。
Otoji.K氏HP「長崎の樹木」による樹木説明カゴノキは次のとおり。

カゴノキ(鹿子の木)

クスノキ科カゴノキ属 常葉高木 雌雄異株
樹皮はまだらに剥がれて白い鹿の子模様になる。葉は枝先に集まって互生し、倒卵状楕円形で葉先は尖る。革質で葉裏は粉白色。
8〜9月、葉腋に淡黄色の散形花序をつける。花柄はない。総苞片は4個で、花弁は6裂する。雌株(雌花)の花冠は4mmほどで、1個の雌しべと9個の短い仮雄しべがある。雄株(雄花)は8mmほどとやや大きく、雄しべは9個で長い。
果実は1cm弱の倒卵状球形で、翌年の7〜8月に紅色に熟する。
本州(茨城・石川県以西)、四国、九州、沖縄に自生。

孔子廟のカイノキとシナサワグルミ  長崎市大浦町

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孔子廟のカイノキとシナサワグルミ  長崎市大浦町

長崎市大浦町の孔子廟。儀門の正面池の縁に一対のカイノキ(楷樹)がある。別名「孔子木」。孔子に関係する所には必ず植えられる樹。
孔子廟HPによると、本廟創建の明治26年に植えられた。「トネリハゼノキ.ランシンボク」として説明板があった。近くに「シナサワグルミ」も2本あった。
Otoji.K氏HP「長崎の樹木」の中の街路樹による説明は次のとおり。

カイノキ(楷樹)

ウルシ科ランシンボク属 落葉高木 雌雄異株
葉は偶数又は奇数羽状複葉だが、頂小葉が欠けることが多く偶数羽状複葉が多い。小葉は5〜9対で卵状披針形。4〜5月、葉腋に円錐花序をだし、淡黄緑色の小さな花を多数咲かす。核果はちいさな球形で藍黒色。秋に紅葉する。
枝が直角に伸び、葉の成長が整然としていることから「楷書体」にちなんで名がついたとも言われている。ランシンボク、トリネコバハゼノキとも言う。中国原産で、中国では山東省の孔子廟に植えられていることで有名。大正末期に渡来し、学問の木として孔子に縁のある場所に植えられていることが多い。
長崎市・「孔子廟」のカイノキ。このような木が二本と、若木が数本ある。ハゼノキに似るが、触れたがかぶれなかった。6月で花の時期を逃した。

桜谷神社のスギ  長崎市東立神町

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桜谷神社のスギ  長崎市東立神町

長崎港の対岸、三菱長崎造船所立神ドックのある東立神町の右方谷間の最奥部に「桜谷神社」はある。古書の長崎地名考に「桜谷は立神郷にあり、花の頃遠くこれを望むに雲のごとく霞のごとし。邑の少女春遊する所なり」
明治16年(1883)拝殿などの新築の折、参道に桜の木が多く植えられたということであるが、今では桜谷の名を偲ばせる面影はなく、大杉があった。

桜谷神社へは、立神バス停近くの立神公園から右手へ谷間の道を上って行く。暗渠の通りと石段をかなり登って20分はかかる。次を読んで大杉2本を確認してきた。
最上部社殿にすぐ着く手前参道の右下の大岩前に立つ。幹囲は2.9mと2.5m。市街地に残るスギとしては大きく感じる。この道は「ホタル越し」という木鉢へ抜ける古道でもあったらしい。
岩永弘氏著「歴史散歩 長崎北西の史跡」2006年春刊35頁による説明は次のとおり。

立神の桜谷神社

立神バス停で下車すると近くに立神公園があります。右側の緩やかな坂を進むと直ぐ立神公会堂があり、入口左側に台座を含め高さ4mの記念碑があります。…坂道を5分ほど上がって行くと桜谷神社の鳥居があります。文化5年(1808)建立。途中、みこし堂があり立派な神輿が保管してあります。秋のお祭りは11月3日の由。続く石段の両側は山で小川が流れ、左斜面帯は竹林です。

二の鳥居は昭和8年(1933)建立。これより石段を100段ほど登ると右手にちょっとした小広場があり、運動公園の立て札が立っています。さらに60段ほど登って一休み、上方に目をやると、再び110段あまりの石段と目指す桜谷神社が見えます。空気も良く又、環境も良いので疲れは其れほど感じません。

境内右下の大岩前に天然記念物と言ってもよいような見事な杉の大木が2本屹立しています。右先の大きい方は根回り2.9mで直径92cm、左の方は根回り2.5m直径72cmです。立神公園から神社まで20分位です。…

楠公神社のクスノキ  長崎市かき道1丁目

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楠公神社のクスノキ   長崎市かき道1丁目

佐賀県武雄市の川古の大楠など3大巨樹を見て、たいていのクスノキには驚かなくなったが、長崎市内ではこのクスノキは大きい方だろう。
矢上の八郎川沿い右岸は長崎市かき道1丁目である。ジャスコと東望橋を過ぎ矢上団地へ上がる交差点もまっすぐ行くと、すぐ左手に高木が見える。

すずらん薬局から曲がると、クスノキである。神社の鳥居は「楠公神社」。やはり蛎道地区で昔から大切にされた大木であった。幹回り6m、樹高16m、枝張り10mほど。根元5mから2つの幹に分かれる。上はだいぶん伐採されている。
周りはもう新興住宅地である。隣に大星稲荷神社。
このクスノキは、ちょうど長崎自動車学校のクロガネモチ大木と、八郎川を挟み相対立するように高くそびえている。

あやめ東幼稚園のアコウ  長崎市戸石町

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あやめ東幼稚園のアコウ  長崎市戸石町

平成20年4月20日、長崎学さるく行事で牧島へ行った。牧戸橋を渡る前、川向いにあやめ東幼稚園がある。園庭に大きく傾いたアコウの幹が見えた。
戸石六地蔵から池下へ向かう途中には、幼稚園の正門にも遠くから大きな木が見えた。

幼稚園へ帰りに寄って確かめた。この日は行事コースで、池下大久保家の諌早市指定天然記念物「アコウの巨樹」を見ていたから、そんな巨樹に感じられないが、小さいながら2本とも樹形が独特なアコウである。
正門のは幹回り4.5m、樹高12m、枝張り10mほど。園庭のは幹回り4.6m、樹高11m、枝張り11.4mほどあった。

なぜ、ここに生えているのか、幼稚園で聞き忘れたので、近所の人たちに聞いた。もともとこのアコウは、大久保病院の通りから幼稚園へ入る道路入口近くの空地に生えていた。根元で2本に幹分かれした大きな木であった。
昭和56年、あやめ東幼稚園を開園する時に園が買い取り、2本にするよう根元を切って、正門と園庭にそれぞれ植えた。そのため樹形がこんな傾いた格好になったらしい。

幼稚園に大木があるのは珍しい。今では園児にすっかりなじまれ、おもしろい木でないだろうか。

曲崎海岸のハマナツメ  長崎市牧島町

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曲崎海岸のハマナツメ  長崎市牧島町

戸石から牧戸橋を渡り、牧島の東端に国指定史跡「曲崎古墳群」がある。ハマナツメはこの遊歩道入口左の海岸沿いに見られる。
Otoji.K氏HP「長崎の樹木」リストの中(街路樹)による説明は次のとおり。

ハマナツメ(浜棗)

長崎市牧島町のハマナツメ。牧島町は孤島だが橋で渡れる。曲崎古墳群がある曲崎の海岸沿に生えている。川原大池のハマナツメより数は多い。

ハマナツメ(浜棗) クロウメモドキ科ハマナツメ属 落葉低木

幼木は托葉が変化した刺がある。葉は互生し卵形〜広卵形で3脈が目立つ。表面はなめらかで葉裏はわずかに毛がある。8〜9月、淡黄色の小さい花を数個咲かす。花弁は小さく、花弁のように見えるのは5個の愕片。雄しべは5個。果実は球形で3個の翼がある。

東海地方以西、四国、九州、沖縄に自生。果実は水に浮いて広がるなど、海岸植物である。三和町・ 川原大池のハマナツメは、九州西岸の北限として貴重。
花は7月下旬頃から。果実は10月初旬。

伊王島のアコウ  長崎市伊王島町2丁目

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伊王島のアコウ  長崎市伊王島町2丁目

長崎市伊王島町は、長崎港のすぐ沖合に南北に連なる丘陵状の2つの島、伊王島と沖之島からなる。アコウの巨樹は沖之島教会の先となる高台に立っている。
クワ科の亜熱帯高木。伊王島では防風林として植えられている。海側に無数の木根を垂らし、葉の繁った時期は壮観であろう。

同教会近くの斜面にはエノキなどの大木が見られ、伊王島港から海水浴場へ至る道路には、ナンヨウスギ科のアローカリアが街路樹として植えられている。
伊王島灯台周辺にはキイレツチトリモチが群生し、市指定天然記念物となっている。