長崎の巨樹・名木 (諌早市)」カテゴリーアーカイブ

池下のアコウ  諌早市飯森町池下

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池下のアコウ  諌早市飯森町池下

諌早市指定文化財(天然記念物)「池下のアコウ」。諌早市飯森町池下にある。戸石から田結を回る前の国道251号線を行く。池下バス停から右へ池下橋を渡り、漁港の岸壁道路を70mほど進むと、左の一段高い石垣に囲まれた邸宅から張り出したこの巨樹を見る。
石垣に取り付けられた現地説明板は次のとおり。根元は石垣を左へ回り背伸びすると覗かれる。最後の写真の中央の木となる。

諌早市指定文化財(天然記念物) 池下のアコウ  平成三年五月二十一日指定

クワ科の常緑大高木。葉は楕円形または長楕円形で長さ七〜十三㌢。質は厚く無毛。イチジクに似た小さい果実は熟すと淡紅色を帯びます。海岸近くに生え、紀伊半島の南部、四国、九州、沖縄、台湾、中国南部に分布し、元来、防風、防潮林として植えられます。
池下のアコウは、根本付近から三つの支幹に分かれて海岸側に傾いた樹形をしており幹廻り七・八㍍、樹高十一・五㍍に達します。
県内のアコウの主なものとしては、住吉神社のアコウ(県指定・鷹島町)、五島玉ノ浦のアコウ(県指定・玉の浦町)、奈良尾のアコウ(国指定・奈良尾町)などがあります。
平成十九年三月  諌早市教育委員会

なお、Otoji.K氏HP「長崎の樹木」リストの中(街路樹)の説明は次のとおり。同HPに根元の写真がある。
飯盛町・池下のアコウ

海岸沿いの民家の庭にあり、幹周り7m、樹高9.1mある。平成3年に町の天然記念物に指定。庭には幾つかの樹木があり、庭園はよく手入れされていて、旧家の趣があった。

光正寺のラカンマキ  諌早市長野町

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光正寺のラカンマキ  諌早市長野町

諌早市長野町の光正寺へは、有喜からが近いが道順が少しわかりにくい。諌早から行き小野小学校前から、右谷間の川沿いの市道を進む(この市道が有喜へ出る)。
宗方堤の奥で二方に分かれ、右手の広い道を行き、橋を渡ったカーブの所が柳原集落。寺の標識があり、寺は右上に見える。
Otoji.K氏のHP「長崎県の名木」リストの中の説明は次のとおり。

諫早市の大ラカンマキ

諫早市長野町の光正寺にある。樹高20m、幹回り2.8m。樹齢は不詳。
ご住職の話では、このマキの根は階段下にあったが、現在の境内の高さまで2mほど埋めて階段を造ったとのこと。マキの根が見えないわけだ。実際の幹回りは3mを越すに違いない。葉が小ぶりだったので、イヌマキでなくラカンマキだろう。
マキの側にフジがあるが、マキに絡んでいたのをはずして藤棚にしたとのこと。境内のイチョウの大木は境内を埋め立てた後に植えたと言う。

阿蘇神社の社叢  諌早市多良見町化屋

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阿蘇神社の社叢  諌早市多良見町化屋

阿蘇神社は、国道34号線から多良見町の中心街に入る入口にある。社殿には、北村西望書の額があった。
Otoji.K氏のHP「長崎県の名木」リストの中の説明は次のとおり。

阿 蘇 神 社 の 社 叢

神社内にはクスノキ、スタジイ、アラガシの大木の他、 イスノキ、モッコク、ヤマビワ、ヤマモガシ、 ナナミノキ、ウラジロガシ、トキワガキ、タブ、ヒゼンモチなどの高木がある。また、ヤマヒハツ、ヒサカキ、オガタマノキ、カクレミノ、シャシャンボの他、クチナシ、マンリョウが多数ある。写真はアラガシとスタジイの大木。
「長崎県植物誌」の著者である外山三郎氏は、阿蘇神社には樹木が多く、県の天然記念物にも値すると記している。大切に保存しておきたい社叢である。

長崎県立総合運動公園沿いのメタセコイア  諌早市宇都町

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長崎県立総合運動公園沿いのメタセコイア  諌早市宇都町

メタセコイアの街路樹は、長崎市爆心地公園沿いに50mほど続くが、諌早市の長崎県立総合運動公園沿いの方が県下一であろう。この公園と道路は昭和44年長崎国体のため整備された。Otoji.K氏のHP「長崎県の名木」リストの中の説明は次のとおり。

メ タ セ コ イ ア

スギ科メタセコイア属 落葉高木。枝や葉は対生し、小枝は秋に葉と一緒に落ちる。中国四川省で発見された生ける化石として有名になった。
国立民族歴史博物館の辻誠一郎氏によると、「三木茂博士が化石で発見した植物ですが、その後、中国で生きていることがわかり世界をおどろかせました。中国の生きた植物から増やした苗がアメリカ人によって日本に贈られ、2代目、3代目が全国の校庭や公園ですくすく育っています。」。日本に移植されたのは、1950年頃という。… 

宗方神社の大クス  諌早市宗方町  

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宗方神社の大クス  諌早市宗方町

国道57号線が諌早市街を抜ける所に小野小学校がある。右へ入り学校正門入口の脇に宗方神社がある。境内は石垣上の高台で、大木が茂って車窓からもすぐわかる。
Otoji.K氏のHP「長崎県の名木」リストの中の説明は次のとおり。現地に諫早市の説明板はなかった。
宗方神社の大クス

諌早市小野小学校側の宗方神社にある。幹周り7.6m。境内には、クロガネモチやホルトノキの木の大木やヒゼンマユミがある。

女夫木の大スギ  諌早市小川町

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女夫木の大スギ  諌早市小川町

国道57号線諌早の総合運動公園前を通り、小栗町交差点の先で小栗小学校前となる小川町交差点から右の小栗団地へ入る。団地奥に新しい長崎刑務所があり、道を進むと女夫木のバス終点に着く。ここに国の天然記念物の大スギがある。
度重なる落雷・台風などの被災から守るため、痛々しい姿で保護され立っている。現地説明板は次のとおり。

国指定天然記念物  女夫木の大スギ  昭和50年6月26日指定

女夫木の大スギは、昔から地域のシンボルとして市民に親しまれてきました。
高さ31m、目通り幹廻り9m、樹齢約600年といわれており、全国有数の巨樹として国の天然記念物に指定を受けています。
この大スギがある地域は女夫木と呼ばれていますが、昔は2本の大スギが夫婦のように自生していたので、このような名がついたといわれています。
この大スギの表皮をはいだり傷をつけたり、また火災を出したりしないよう大切にしましょう。
長崎県教育委員会 諌早市教育委員会  平成5年3月建

富川渓谷のカツラ  諌早市富川町

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富川渓谷のカツラ  諌早市富川町

諫早市の中心街から北におよそ12km。多良山系の奥深く入った本明川の一支流に富川渓谷がある。富川の森林は、豊富な植物群が自生し自然環境も美しく、「諌早の奥座敷」として親しまれている。
富川渓谷には、元禄時代の大洪水、大旱害を契機に、天下泰平と死者の供養を祈願して岩肌に刻まれた県指定史跡の五百羅漢がある。磨崖仏としては、県下随一のものといわれている。不幸にしてまた昭和32年7月25日、1日900ミリ以上という集中豪雨により539人のいたましい犠牲者を出した諌早大水害もここが源であった(市HPから)。

県指定天然記念物「富川のカツラ」のある所は、渓谷からさらに700mほど森の吊橋や右岸・左岸の遊歩道を伝いながら登る。上部の林道と出合い、万年の森入口となる富川橋のたもとに説明板が建ち、カツラの木が橋上から見える。現地説明板は次のとおり。

県指定天然記念物  富川のカツラ  昭和40年5月31日指定

カツラは北日本系の代表的な落葉高木で、白樺などと共に繁茂していますが、県内では多良山中に自生しているのみです。
このカツラは根回り8〜9m、高さ約10mを測り、諌早のような比較的暖かいところに自生し、しかも、このように大きくなっているのは大変珍しいことです。
根元から多数の若木が萌え出ているところから、地元では「千本木」の名で親しまれています。
このカツラの若木をとったり、傷をつけたり、また火災を出したりしないように大切にしましょう。
長崎県教育委員会 諌早市教育委員会 平成5年3月建

なお、長崎県生物学会編「多良岳の生物」2001年刊57〜59頁に宮崎正隆氏稿「多良山系の巨樹・巨木」がある。この中の説明は次のとおり。

Ⅲ.諌早市富川のカツラ

県指定天然記念物(昭和40.5.31指定)    幹周り7.55m、樹高11m
根元から多くの幹が生えているため、土地の人はこの木を千本木といい、この千本木がこの土地の地名にもなっている。カツラは北日本の代表的な落葉高木で、県内では多良山中に稀に自生しており雲仙には自生しない。暖かい九州の西限に分布し、しかもこれほど大きくなっているのは大変珍しい。  

諌早公園の大クスと高城回廊の巨樹  諌早市高城町ほか

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諌早公園の大クスと高城回廊の巨樹  諌早市高城町ほか

諌早公園一帯は、諫早市城山暖地性樹叢として国指定天然記念物に指定されている数十種の暖地性植物に覆われた緑豊かな丘陵地である。
公園内には、樹齢600年を越すクスの大木や本明川から移築された国指定重要文化財の眼鏡橋、郷土の詩人伊東静雄の詩碑などがあり、静寂した雰囲気の中に歴史が感じられる。春に公園を埋めて咲き乱れるつつじは壮観である。
御書院は諫早家初代龍造寺家晴公が構築した。桃山様式の池泉回遊式庭園として、心字池を中心に、太鼓橋や月見灯籠は昔を偲ばせる。長崎県にこのような本格的大名庭園は一つしかない。高城回廊は諫早小学校跡地から市役所、高城公園、諫早公園周辺を一周する約1.8kmの情緒豊かな散策路である。(県・市HPから)

県下3番目という大クスは、諌早公園の一番高台の広場にある。現地説明板は次のとおり。高城回廊は市役所前まで歩き、目についた巨樹も写した。

国指定天然記念物  諌早市城山暖地性樹叢

諌早公園は本明川南岸に位置する周囲1kmの丘陵で、西郷氏(中世の諌早領主)が「高城」を築いたことから「城山」とも呼ばれます。のちの領主竜造寺氏(2代目から諌早姓を名乗る)が引き継ぎ、大正10年に公園化されました。
低海抜地域の原始的自然が良く残っている点で価値が高く、丘陵全体が昭和26年に国の天然記念物に指定されました。スダジイ・ヤブツバキ・アラカシ・ハマセンダンなどの常緑樹が数多く自生し、山頂部の広場付近には、ヒゼンマユミ(市の木)・ミサオノキなど希少種の群生や県下最大級のクスノキがあります。クスノキは目通幹廻り11.6m・樹高29.5mを測り、樹齢は600〜800年とも言われています。諌早のシンボルとして、市民に親しまれています。
豊かな自然だけでなく、国の重要文化財の眼鏡橋、くじら橋、高城・藤原明神、亀の塔(がめんとさん)、土塁や空堀、犬走りなど城に伴う遺構も残っています。平成元年(1989)には「日本の都市公園100選」に選ばれました。
平成13年11月 諌早市教育委員会

森山西小学校のアベマキ  諌早市森山町下井牟田

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森山西小学校のアベマキ  諌早市森山町下井牟田

島原鉄道沿いの国道57号線を行く。森山駅前を過ぎ、市立森山図書館やスポーツ交流館のある所へは川沿いに新道ができている。この図書館の裏手に森山西小学校と中学校がある。この辺りは昔は「鳥嶋」という。鳥類が多く、巨木が茂る島があったところ。周りは海を埋め立ててできた。小学校の正門側に「鳥嶋記念之碑」がある。学校の前身は、明治6年設立。
アベマキの独立大木は校庭隅に立つ。明治30年学校関係者が台湾から持ち帰り植えられた。近くに残るクスノキに勝って枝を広げている。現地説明板が次のとおりそれをよく記していた。

森山西小学校の「アベマキ」  長崎県指定天然記念物

この「アベマキ」は、明治30年本校職員であった内田格氏が、台湾から持ち帰り植えられました。樹齢110年。「ブナ科」の落葉高木。この種の独立大木は、九州では珍しく文化財としての価値が極めて高いとされ、昭和56年3月、県文化財審議会において、長崎県指定文化財「天然記念物」として登録されました。
西小学校の「アベマキ」は、地域の人々、児童の心のよりどころ、ふるさとの思い出として残っています。
平成17年3月  諌早市教育委員会

ア   ベ   マ   キ
「アベマキ」は、ブナ科の落葉高木で、クヌギに近く、まれにみる巨樹。地上55cmの幹まわりは3.65m、樹高約17m。大陸系植物で、日本では中国山地に、また県下では対馬に多く見られます。この樹皮からコルクが取れるので、コルクの木とも呼ばれています。

土師野尾の大カエデ  諫早市土師野尾町

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土師野尾の大カエデ  諫早市土師野尾町

飯盛町の中心から諌早市栗面町へ抜ける県道41号線を行く。中間ほどに「土師野尾」バス停があり、左手に「八天狗」の大鳥居が立つ。背後の山が八天岳(標高296.7m)。この道に入り、しばらくするとまた左に鳥居あり、鳥居をくぐり山手へ車道を進むと「(申)天狗と大蔵の里」の標識がある。参道を登ると広場に土俵があり、この上の木立の中に大カエデとイチョウの木がすぐあった。
登り口の手前に塚らしい土盛りと地蔵を刻んだ石を脇に見る。広い畑の柿の木はたわわに実っていた。
Otoji.K氏HP「長崎県の名木」リストの中の説明は次のとおり。

諫早市土師野尾町の大カエデ

土師野尾町の「天狗と大蔵の里」公園にある。寂れた山門を過ぎ登っていくと土俵だけがある。とても公園とは言えない。誰もいない。イチョウとイロハカエデがあった。カエデが目を引いた。
山の斜面に生え、四方に大きく枝葉を広げている。幹は根元から5本に分れていて、幹周りは、およそ2.5mはある大木だ。隣りのイチョウは黄葉していたが、カエデの紅葉は4分ほどであった。
「天狗と大蔵の里」は十二支公園の一つで「申」と記されてある。案内板には、「その昔、江戸相撲の名力士であった稲妻大蔵が、幼少の頃に、ここで天狗と相撲をとったという民話が残っています」と書かれてある。