2010年 ”長崎風来紀行”ベスト10
新年にあたり”長崎風来紀行”により、私の2010年を振り返る。石橋・標石・古写真・史跡・巨樹など、昨年中に新しく探したもののベスト10。詳しくは各記事を。
1 式見でアーチ式石橋が見つかる 長崎市向町
長崎市の式見地区、向町に小さなアーチ式石橋が残っていた。長崎バス式見バス停から下向集落の中へ入る。バスが通る県道112号線の式見トンネルへ登る里道があり、登り口の川に石橋が架かっているのを、11月17日夕方、通りかかって見かけた。式見郷土史にもまったく記していない。橋長:1.8m、橋幅:1.8m、拱矢:1.5mほど。
https://misakimichi.com/archives/2448
2 大瀬戸町に残る方角を刻んだ道標 西海市大瀬戸町瀬戸板浦郷ほか
大瀬戸から大串方向へ県道12号線をしばらく走ると、「下山」バス停がある。当時の往還道は、この先少し行った小道である。右へ入ると往還道の分岐があった。大瀬戸町郷土誌に写真が載っている標石が、畑の土手に無造作に倒されてあった。、「西 瀬戸」「北 大串」「南 雪ノ浦」と刻んでいる。18cm角、高さ75cmの標石である。放置されているのはもったいない。
https://misakimichi.com/archives/2395
3 西彼杵半島旧明治県道の一里標 西海市西彼町・西海町・大瀬戸町
大瀬戸町多以良から行くとトトロのある「柳口」バス停から右の旧県道の道へ入る。西海町七釜郷へ出る中間位の道目木という集落に「一里標」が現存する。この標石は、外海線の旧県道標石と思われる。外海線にも一里標が建てられていたのだ。正面「一里標」 右面「面高ヘ四里八分」 左面「瀬戸へ二里」 裏面「長崎縣」18cm角 高さ1m
https://misakimichi.com/archives/2383
4 大野原の猪見岳直下にある「陸軍」境界石 東彼杵郡東彼杵町
「陸軍」境界石は、9月12日猪見岳(標高589.8m)に登った時、山頂直下で3本見かけた。10月野焼きのため、現在、境界の防火帯が草刈りされており、そこに「陸軍」と刻んだ珍しい境界石があった。矢印、番号も刻まれ、帝国陸軍時代の古い標石と思われる。
https://misakimichi.com/archives/2425
5 長崎の幕末・明治期古写真考 「甦る幕末」 123:長崎市街風景
ライデン大学写真コレクション。写真の石橋は、変流埋め立て前の銅座川に架かっていた「新地蔵所」南門の石橋なのである。広場場や唐人屋敷と結ぶ南門も、奥の船溜りに入るため橋高なアーチ式石橋が手前に架かっていた。長崎名勝図絵に描かれ石橋の記録があるものの、初めて石橋の姿がわかった貴重な古写真と思われる。
https://misakimichi.com/archives/2348
6 長崎の幕末・明治期古写真考 「海上の伝馬船」など7点を長崎の古写真と確認
データベース整理番号46番台は、個人アルバムからの興味深い古写真。「撮影地域:神戸」とされている一連の作品の中に、今回、はっきり「長崎」とわかった作品が、次のとおり7点あった。目録番号:1966「漁村の風景」は、現茂木郵便局前から撮影した茂木の風景。
7点のほかデータベース全体で、その後、数点が見つかっている。
https://misakimichi.com/archives/2218
7 長崎外の幕末・明治期古写真考 目録番号:3077 川に架かる鉄道橋
F.ベアトの作品。明治初期に建設された見事な煉瓦橋梁を撮影している。煉瓦建造物の日本近代建築史もまったくふれていないと思われる貴重な古写真だろう。京都の桂川近くにあった国内最大級のれんが造りアーチ橋「下津林避溢橋(ひいつきょう)」(京都市西京区)に間違いない。
https://misakimichi.com/archives/2353
8 式見蝶ヶ崎から舞岳の尾根道整備 平成22年12月
国道蝶ヶ崎トンネル上の蝶ヶ崎展望岩は標高120mほど。尾根道のピークで海の展望が良い。ここが式見郷土史238頁に記す「賀衆ヶ峯」だろうか。狼煙場跡はわからなかった。式見郷土史の説明は次のとおり。34 賀衆ヶ峯 手熊峠の西方の高い山をいう。文化6年(1809年)狼煙場の事として、当村鶚岳賀衆ヶ峯に在り長崎異変の時、こゝでのろしをあげて異変を村の中に知らせる。
https://misakimichi.com/archives/2457
9 河通のアベマキ 西海市大瀬戸町河通郷
西海市大瀬戸町河通郷のつがねの滝近くに、コルクノキの大木がある。地元では「コルクノキ」と呼んでいるが、樹皮が一時、コルクの代用品となったコルククヌギのようであり、和名「アベマキ」として知られる。幹囲3m、樹高15mほどある。長崎県下で2番目に大きい木らしい。
https://misakimichi.com/archives/2392
10 恋?金? 吉運シシ 雲仙市国見町土黒庚
裏雲仙田代原から国見百花台公園へ国道389号線により下る。舞岳の裏側あたり写真のパーキングエリア奥中央に、自然石の「吉(恋か金)運シシ」が祭られている。賽銭をあげたいね。
https://misakimichi.com/archives/2413