長崎の巨樹・名木 (五 島)」カテゴリーアーカイブ

青方のウバメガシ  南松浦郡新上五島町青方郷

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青方のウバメガシ  南松浦郡新上五島町青方郷

九州商船長崎・五島フェリーなどで、五島中通島の「新奈良尾港」に上陸する。県道384号線により青方の中心へ行く。
ウメバガシは青方港北側入口の防波堤がある付け根で、大曾教会下の道路の海岸部にある。西肥バス青方バスセンター前から左折し、漁協など通って海岸沿いの道を行き止りまでつめる。
長崎県HP「長崎県の文化財」及び新上五島町HP「新上五島町」観光案内による説明は次のとおり。
五島青方のウメバガシ  県指定天然記念物

指定年月日 昭和53年8月22日 所在地 南松浦郡上五島町青方郷 所有者 生田初室
青方は慶長以来、紀州漁民が移住したという。移住に際し、青方港の入口に漁業の神、恵比須を祭り、そのうしろに紀州からこのカシを移植したのが、指定のもので、土地ではこれを紀州樫と称している。
このカシは目通り幹囲2.50m、地上3mのところから多くの枝を出し、樹冠は球状。珍しいウメバガシの巨樹であるだけではなく、五島の漁業史の一端を物語るものとして貴重である。

五島青方のウバメガシ (県指定天然記念物)

ウバメガシはブナ科に属し、カシの一種で中国大陸と南日本の沿岸に分布していますが、五島には自生しません。
ウバメガシは漁網の染料や漁船の一部に利用するなど漁業との関係が深く、三百数十年前、紀州の漁民が青方に移住する際、紀州から移植したものと伝えられ、地元では紀州ガシの名で親しまれています。
ウバメガシの巨樹として珍しいだけではなく、この地方の漁業史の一端を物語る貴重な資料として、昭和53年8月22日、長崎県指定天然記念物に指定されました。

玉之浦のアコウ  五島市玉之浦町玉之浦

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玉之浦のアコウ  五島市玉之浦町玉之浦

福江市街から玉之浦町大宝へ行き、玉之浦湾左岸沿いの県道50号線により五島市玉之浦支所と玉之浦港のある町の中心へ入る。アコウのある大山祗神社はまだ先で、島山島とを結ぶ「玉之浦大橋」入口を過ぎた小浦海水浴場のところである。
社殿左横の谷間にサクラの大木もあった。
長崎県HP「長崎県の文化財」による説明は次のとおり。

五島玉之浦のアコウ  県指定天然記念物

指定年月日 昭和25年5月13日 所在地 南松浦郡玉之浦町玉之浦郷
管理責任者 玉之浦町
このアコウは玉之浦町役場に近い大山祗神社の境内にある。主幹は回り10.30mほどで、この主幹の地上3.30mのところから回り6mもある支柱根が地中におりている。そして、その主幹と支柱根の間を参道が通っている。
ところがこの支柱根のほかにもこれに次ぐ支柱根が5本もあるから、この巨樹の格好はまことに怪奇にして複雑で、この樹形の不思議さは驚嘆するばかりである。

白鳥神社社叢  五島市玉之浦町玉之浦

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白鳥神社社叢  五島市玉之浦町玉之浦

福江港ターミナルから県道49号線と県道384号線により富江経由か、県道27号線と県道164号線により二本楠経由で玉之浦町中須に出て玉之浦町大宝まで行く。
富江経由は海岸部を通るので、急カーブが多い。後者が道が整備され、早くて楽である。

白鳥神社は玉之浦町玉之浦にあるので、大宝からは井持浦教会・玉之浦への県道50号線に入り玉之湾の左岸沿いに進む。
丘を越して井持浦教会が見える下りにかかるところで、右折する道に入り、林内の車道を海岸まで下って行くと白鳥神社へ着く。境内には、大ソテツも根を張っていた。
長崎県HP「長崎県の文化財」による説明は次のとおり。

白鳥神社社叢  県指定天然記念物

指定年月日 昭和52年1月11日 所在地 南松浦郡玉之浦町玉之浦郷1630
所有者 白鳥神社  
この社叢は、福江島の南西端、玉之浦湾に面する丘陵斜面にある。主木はスタジイ・タブノキ・カゴノキ・イスノキ・クスノキ・ヂクチノキで、樹高20m、幹径70cmに達するものもある。林内には、ヤブツバキ・タイミンタチバナ・ナギ・ヒメユズリハ・モクタチバナ・ヤマモガシ・シロダモ・モクレイシ・ヤツデなどの常緑樹が数多く成育し、林下にはカツモウイノデ・アオノクマタケラン・フキトウカズラ・ビナンカズラ・サカキカズラ・イタビカズラ・トキワカモメヅル・キジョランなどが密生する。
長崎県下では、この地は男女群島についで温暖なところで、その風土をよく代表するのがこの社叢である。

富江小学校のアコウ  五島市富江町富江

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富江小学校のアコウ  五島市富江町富江

福江港ターミナルから県道49号福江富江線により富江町へ向かう。町の中心から県道は右方の西へ曲がり玉の浦町方面へ行く県道384号線となる。曲がってすぐ五島市富江支所があり、その先が富江小学校正門である。
アコウの木は校庭の奥にあり、学校へ入らなくても町体育館側から石垣に沿った道を行くと根元に着く。五島市指定天然記念物。

史跡説明板によると運動場付近は、寛文2年(1662)初代富江藩主、五島盛清が設けた「富江陣屋跡」である。アコウもその頃からのものとも考えらえる。
Fland−Web「五島市(ごとう)検索 旧富江町データ」によると「幹まわり6m、多くの根が石垣に2mほど張って露呈」とあった。

福江(大窄)の大ツバキ  五島市野々切町大窄

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福江(大窄)の大ツバキ  五島市野々切町大窄

福江港ターミナルから鬼岳麓の海岸沿い県道165号線により鐙瀬海岸の方へ向かう。鬼岳登山道路入口と鐙瀬公園入口を過ぎ、しばらく行くと野々切町大窄公民館とバス停がある。「大ツバキ」の案内標識により集落へ入る。路地を戻るところがあり注意する。
台風被害にあって残った中央の幹まわり1.2mの樹は、今はなく株だけ残っていた。
長崎県HP「長崎県の文化財」及び五島市観光協会HP「五島市観光情報サイト 五島」天然記念物・植物による説明は次のとおり。

福江の大ツバキ  県指定天然記念物

指定年月日 昭和42年2月20日 所在地 福江市野々切町大窄1729 所有者 福江市
指定のものは、野々切町大窄の野口悟氏宅の庭先にあるツバキの並木である。
昭和42年の指定当時は4本並んでいたが、昭和50年に目通り2m近いものが枯れ、現在3本が残っている。現在の3本は、西端のものが幹まわり1.80m、東端のものが1.95m、以前は最大であった中央の樹は台風被害で1.20m程になった。
高さは、東端の樹が最長で10.5m、西端の樹が8.60m、中央の樹は台風被害後、7.70mに縮小した。3本とも地上数mのところから大枝を出している。樹齢は300年ないし370年という。防風と採種のため植えられたものである。

福江の大ツバキ

種別 県指定天然記念物 指定年月日 昭和42年2月20日 所在地 五島市野々切町大窄1729番地 所有者 五島市
かつて大窄(おおさこ)地区では、採種や防風林としてよく植えられており、現在でも民家脇に数多く見られる。なかでもこの大ツバキは、樹齢310〜380年と云われ、大窄の町道沿いの民家の庭先にあり、その姿は五島ツバキの代表的なものとして価値を備えている。
指定当時(昭和42年)は4本並んでいたが、昭和50年に1本が枯れ、現在3本が残っている。昭和62年の台風により大ツバキは大きな被害を受け、特にその際大枝が折れた中央のツバキは樹形が変わり痛みが激しい。
現存する3本は、東端の樹が最大で幹周り1.95m、西端の樹が1.80m、台風以前最大であった中央の樹は3本の枝が1本となり、2.35mから幹周り1.20mに削られてしまった。3本とも地上数mのところから大枝を出し、東端の樹が最長で10.50m、西端の樹が8.60m、そして中央の樹は台風被害後7.70mくらいの樹高に縮小してしまった。
ツバキは風致林として、西海国立公園の中でも五島の景観を一段と高め、ツバキ咲く島として、磯の香りのなかに訪れる人の旅情を慰めている。

八幡神社のクワズイモ自生地とシイ  五島市下大津町

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八幡神社のクワズイモ自生地とシイ  五島市下大津町

福江港ターミナルから鬼岳麓の海岸沿い県道165号線により崎山・鐙瀬海岸の方へ向かう。下大津町は五島市街のはずれで、八幡神社は県道沿い左に参道鳥居がある。
クワズイモはサトイモによく似ているが、芋ができず、有毒であるからであるという。自生地が神社裏手の海岸側にあり、市天然記念物に指定されている。

境内の社殿右側広場に、シイのかなりの大木を見た。社叢全体はよく見なかった。
五島市観光協会HP「五島市観光情報サイト 五島」天然記念物・植物による説明は次のとおり。
クワズイモ

種別 市指定天然記念物 指定年月日 昭和43年4月1日 所在地 五島市下大津町630番地八幡神社境内 所有者 八幡神社
クワズイモは南方系のサトイモ科の植物で毒性があり、葉はサトイモの葉によく似る。
このクワズイモは、四国・九州の南部・琉球から亜熱帯・熱帯に分布し、湿った木陰に生える多年草である。
五島市には、指定地の八幡神社社叢以外にも、男女群島・黄島等に見られ、南方より根茎が潮流により運ばれたり、実が鳥類により運ばれたりして繁殖したものと考えられる。
夏季には仏炎包の黄白色の花をつける。北限植物であるため学術的に貴重なものである。

八幡神社社叢

種別 天然記念物 指定年月日 未指定 所在地 五島市下大津町630番地八幡神社境内
所有者 八幡神社
社叢の状態は密生ではないが、特殊な樹木と草本がある。シナエンジュは豆科植物で中国原産である。根周り3.7m、目通り周り1.5m、秋には肉質の連珠状の種子が垂れ下がる。ナギの大木は根周り2.7m、目通り周り1.6m程であり、これほどの巨樹になるのは珍しい。ヤブツバキ2本も目通り周り1.4mあって、保護の必要がある。
その他マキの大木やクスノキ、チシヤノキ、ハゼノキ、ヤブニッケイ、タブノキ、ユスノキ、シイノキ、センダン、モチノキ、クロガネモチ等がまばらに生えている。以前はイソヤマアオキが多く見られたが今は絶えている。
社叢中にあるクワズイモは、市指定の天然記念物となっている。

武家屋敷のナンヨウスギ  五島市武家屋敷2丁目

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武家屋敷のナンヨウスギ  五島市武家屋敷2丁目

武家屋敷2丁目の通りにある「武家屋敷通りふれあい館」は、市文化財に指定された武家屋敷の遺構を生かして建設された。入場は無料。休憩所としてくつろげるよう、茶を楽しめる和室、喫茶コーナーがあり、イベントホールの外、展示ホールには歴史写真を展示している。
ナンヨウスギの大木は庭の奥の方に立つ。
五島市観光協会HP「五島市観光情報サイト 五島」天然記念物・植物による説明は次のとおり。
ナンヨウスギ

種別 天然記念物 指定年月日 未指定 所在地 五島市武家屋敷2丁目1番20号
所有者 五島市
市指定史跡「福江武家屋敷跡」は、現在「福江武家屋敷通りふるさと館」として、保存、公開されているが、その裏庭に日本では珍らしいナンヨウスギが、天高く異様な葉形と姿を見せている。
この樹は南方系のもので、以前の所有者であった播磨氏が南洋から鉢植えの盆栽として持ち込んだもので、貴重な樹木である。武家屋敷の保存とともに、この樹も樹齢極限まで保護したいものである。根周り2.1m、目通り周り1.9mで樹勢旺盛、枝葉も整っている。

六角井近くのナタオレノキ  五島市福江町

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六角井近くのナタオレノキ  五島市福江町

福江港ターミナルから福江商店街へ入る。奥浦方面への県道162号線により唐人橋へ向かうと、橋の少し手前の左手の一角に、大きなナタオレノキの木があり、説明板が付いていた。県道向い側には県指定史跡「六角井」があるところである。
五島市観光協会HP「五島市観光情報サイト 五島」天然記念物・植物による説明は次のとおり。
ナタオレノキ

種 別 天然記念物  指定年月日 未指定  所在地 五島市末広町
ナタオレノキは、別名サツマモクセイといわれているとおり、モクセイ科の植物で、10月中旬ごろ香り高い純白の花をつけ、街行く人の心をやわらげている。以前は、河川改修前の福江川がナタオレノキのたもとを流れており、川のせせらぎとともに、風情が漂っていた。
この木は雌雄異株の植物で、雌樹は少ないといわれているが、このナタオレノキは雌樹であり、老木ながら生気は盛んで、根回り10m、樹高8mの大木となっている。ナタでも折れる堅さから、この名が付いたと思われる。長崎県では、男女群島、奈留島船廻神社の社叢、平戸南部、中通島北部、対馬南部の神崎半島などに見られる貴重な植物である。