長崎大学経済学部構内のクスノキなど 長崎市片渕2丁目
長崎市片渕2丁目にある長崎大学経済学部の構内は、巨木が多い。特にクスノキは大木そろい。グランドに立つのは見事な樹形をしていて圧倒される。
正門の川には、アーチ式石橋「拱(こまねき)橋」があったし、古いレンガの建物も残されていた。
長崎大学経済学部構内のクスノキなど 長崎市片渕2丁目
長崎市片渕2丁目にある長崎大学経済学部の構内は、巨木が多い。特にクスノキは大木そろい。グランドに立つのは見事な樹形をしていて圧倒される。
正門の川には、アーチ式石橋「拱(こまねき)橋」があったし、古いレンガの建物も残されていた。
シーボルト記念館のシーボルトノキ 長崎市鳴滝2丁目
シーボルト記念館は長崎市鳴滝2丁目にあり、ここはシーボルトの鳴滝塾跡で国指定史跡となっている。新大工町商店街や中川町電停からシーボルト通りを入る。
この庭園にシーボルトノキがあるが、シーボルトと直接的な関係はなく、中国産のクロウメモドキらしい。現地説明板は次のとおり。
シーボルトノキ
クロウメモドキ科の落葉小高木です。シーボルト自身との直接的な関係はなく、シーボルト宅跡で見つけられたものを、日本植物学の第一人者であった牧野富太郎が新種と思い、明治45年(1912年)に学名ラムナス シーボルディアナ、和名シーボルトノキと名づけて発表したものです。
しかし、1939年に御江久夫により、中国産のクロウメモドキと同じものであることが明らかにされました。日本に自生するクロウメモドキと比べると、やや葉が大型で、枝先は棘のようになっています。
シーボルトと日本の植物
シーボルトは、日本の植物に大きく関心をもち、採集するばかりでなく、この地に植物園を作って栽培し、植物研究に情熱を注ぎました。また、有用植物や実用植物、観賞用植物に強い関心を寄せており、ヨーロッパに持ち帰った植物を園芸用植物として販売するなど、研究家としてだけでなく、企業家としての一面も覗かせています。
七面山のタブノキ 長崎市鳴滝3丁目
七面山妙光寺は長崎市鳴滝3丁目にあり、烽火山の西方山腹となる。中川電停などから入りシーボルトの史跡、鳴滝塾跡のある谷間の最も奥である。寺から急な石段が続き、一番上にも七面山大菩薩が祀られ社殿がある。タブノキは、この石段途中の道脇右斜面にある。
Otoji.K氏HP「長崎県の名木」リストの中の説明は次のとおり。この木の存在を1月6日載せられていたので見に行った。今まで気づかなかったが、見事なタブノキの大木だった。
後の写真は、古書に記すコウコウ岩。竹林を伐って姿を現している。寺の参道口にある。そして帰りに片渕中学校の対面の山手で見たクスノキの大木と夕日。
大 タ ブ
長崎市鳴滝にある。七面山妙光寺から大菩薩に至る階段の右手斜面にある。幹周りおよそ4.2m。まずまずの巨木。
七面山と名がついているが、周辺にそのような山はない。七面山は山梨県身延町の身延山の周辺にあり、日蓮宗の修行の場となっているらしい。身延山には日蓮宗総本山がある。元禄九年(1696)にこの地に七面大明神のご神体刻み、身延七面山に詣でて、ご神体を祀ったことに始まる云う。
妙光寺が拝殿で、奥が本殿になる。写真は本殿。妙光寺の参道にはサクラが続いていたが、早くも蕾が開きかけているサクラもあった! ケイオウザクラ(敬翁桜)らしい。切花としてお正月頃から出回るサクラ。開花が楽しみ。
宮摺山ン神の社叢 長崎市宮摺町
長崎市宮摺町のバス終点広場奥から市民の森へ行く車道を登る。竈神社の大クスノキを過ぎなお行くと、カーブ地点に西国茂木48番札所があり、左の農道へ入り三叉路は左上に入る。この終点から石段を上がった右方の小ピークが、宮摺山ン神「大山祗神社」である。
現地説明板があったが、モッコクについて詳しくない。HP「長崎市の文化財」の説明は次のとおり。モッコクは鳥居右奥の林の中に見える一番幹の太い木である。
宮摺山ン神の社叢 市指定天然記念物
指定年月日:昭和51年5月10日 所在地:長崎市宮摺町736番地 所有者:宮摺町自治会
山ン神とは文字通り山を守り、山をつかさどる神で、祭神は大山祗神である。幅12m、延長40mほどの小さい社叢に、スダジイ・ヤマモモ・タブノキ・モッコクの大木を中心に、ハマビワ・サザンカ・ツバキ・シロダモ・ヤマビワなど30種をこえる自然林が茂っている。
このうち、モッコクは、胸高幹囲1.43m、1.2m、1.00mと、この種として珍しい大木で貴重である。モッコクは、暖地の海岸に近い山地に生えるツバキ科の常緑高木で、その端正な樹形から庭木の王者と称せられる。土地の人たちは、社叢の樹木の一つ一つに神霊が宿るとして、大切にしてきたものという。
塩釜神社のクスノキ 長崎市千々町
塩釜神社は、長崎市千々町のバス終点先にある。クスノキはさほど大きくなく幹周り4.5mほど。根元からすぐ2本の幹に分かれている。側にエノキがあり、境内の奥にはモッコク、シイなどが見られた。
藤田尾のツバキなどの巨木の列 長崎市藤田尾町
次は、昭和61年刊三和町「三和町郷土誌」375〜377頁の、荒木新氏稿「藤田尾余聞」の中にある巨木の記述である。
「部落の南西部、荒神山と呼ばれるところに、樹齢数百年を過ぎたであろう巨木が縦に九本、又ここより東下に、氏神の一代と思われる三浦水源をご神体としてお祭りしている八幡さまの屋敷跡がある。ここにも巨木が残っている。部落が起こってから何百年を経ているのか不明であるが、これらの巨木が部落の始まりに深い関係があり、おそらくこの年輪と部落の起こりの年代が一致するのではあるまいか。又もう一人の氏神一代三ッ峰近根門はいづれに祭られているかわからない。」
長崎市指定天然記念物になっているツバキの大木については、すでに先項により紹介している。この木の下の方にもう1本の幹周り1.63mのツバキの大木があることは聞いていたが、この余聞が書いていることに非常に関心がわき、1月4日、荒木新氏を訪ね確かめた。
藤田尾地区のことは、荒木氏にたいへん世話になっている。まだお元気で現地へ案内してくれた。荒神山とはやはりツバキの大木があるところである。藤田尾公民館手前に案内標識がある。
荒木氏の小さい頃の記憶として、この尾根には11本の巨木が並んで立っていた。ツバキ・カシ・シイ・タブ・モチなどの大木である。代代わりしたものもあり、今は5本が残っている。タブノキは大きい。記録のとおり樹齢200年を過ぎそうだ。他の木の伐り株の跡もこことここだったと話してくれた。
昭和61年「三和町郷土誌」植物の稿は、外山三郎氏がまとめられているが、藤田尾地区は記述がない。私の知識では、ここの巨木群の貴重さを紹介できない。写真のみ掲げる。
一度、専門の人が詳しく調査をお願いしたい場所である。Otoji.K氏HP「長崎県の名木」も次のとおりツバキの木しかふれていないのが惜しい。
三和町藤田尾の大ツバキ
根元から幹は二つに分かれ、それぞれの幹周りは、1.48mと0.9m。樹高11.2m、樹齢300年と言われ、町の天然記念物に指定。県指定になっている「福江の大ツバキ」にも匹敵するツバキである。花期は終わり、多くの実がなっている。
為石のクスノキ・アコウ・エノキ 長崎市為石町
長崎市為石町の海岸沿いに見かけた大木。さほど巨樹と言えないが、クスノキは為石漁港の大川河口にあり、大川橋から見える。
アコウ・エノキは市為石地区公民館の先の方となり、藤田尾方面へ行く県道34号線登り口左側に見える。このエノキは根元の坂田宅の支障となるため、3年前伐採され枯れている。幹周りは2.5mくらいあった。
枯れた枝の上に、隣のアコウが着生しかけている。
年崎のチシャノキ 長崎市為石町
年崎は、長崎市為石町と川原町の町境の海岸。為石漁港の南側突端で、県道34号線はここでカーブする。防波堤へ下る道との間にかなり大きな木があり、チシャノキもここにある。長崎市立城山小学校にも高木がある。
Otoji.K氏HP「長崎の樹木」リストの中(街路樹)の説明は次のとおり。
なお、この辺りの海岸はれき質片岩と円れき浜となり、地質学上、貴重なところである。
三和町の街路樹
川原大池は「川原大池樹林」として県の天然記念物に指定されている。大池に至る途中の道路沿いにチシャノキを見ることができる。自生のチシャノキを見たのはここが始めてであった。
チシャノキ ムラサキ科チシャノキ属 常緑高木
葉は互生し、倒卵形〜倒卵状楕円形で先は尖る。縁に浅い鋸歯があり、表面は毛があってざらつく。若葉は食べられる。6〜7月、円錐花序をだし小さな白い花を咲かす。花冠は5裂。果実は5mmほどの球形で黄褐色に熟する。
本州(中国地方)、四国、九州に自生。
三和町・川原大池に至る道沿いのチシャノキ。
花は6月中旬。果実は8月初旬。
川原大池樹林 長崎市宮崎町
川原大池は海跡湖で、周囲はおよそ2Km。水深は深いところで7.5mもあり、池水は多少塩分を含んでいる。すぐ隣には川原海水浴場があり、広く知られている。
池の周囲の樹林に貴重な植物が見られ、県指定天然記念物として樹林が保護されている。現地説明板は次のとおり。
長崎県指定天然記念物 川原大池樹林 指定年月日 昭和五十三年八月二十一日
樹林にはクス、ハマボウ、ハマナツメ、シマエンジュ、ホルトノキ、イヌビワ、カカツガユなどが茂り、水辺にはヒメガマ、アンペライ、テツホシダなど草木がみられる。中でも珍しいのは、ハマナツメ、オオクグ、テツホシダで、最も貴重なのはハマナツメである。
ハマナツメはクロウメモドキ科の落葉低木で、葉には耗葉の変化した鋭いトゲがある。中国南部、台湾、日本では琉球、九州、東海地方に稀に分布する亜熱帯性の樹木で、本県では五島富江の和島にあり、川原は九州西岸における分布の北限に当たる。
これらの貴重な植物を保護するため、樹林として指定する。
昭和五十四年十月 長崎県教育委員会 長崎市教育委員会
タイサンボクの街路樹 長崎市為石町
長崎市為石町(合併前三和町)の県道224号線、サントピア前から海岸にかけて200mほどに、街路樹としてタイサンボクが植えられている。
Otoji.K氏HP「長崎の樹木」リストの中(街路樹)の説明は次のとおり。
三和町の街路樹
三和町は長崎南部にある長崎半島の中央に位置している。町の木はビワで、町の花はスイセン。
三和町の街路樹として タイサンボクが見られる。タイサンボクを街路樹として使用しているのは珍しい。長崎県ではまだ見たことはない。