長崎外の古写真考 写真の幕あけ 50 渡し舟

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長崎外の幕末・明治期古写真考 写真の幕あけ 50 渡し舟

HP「長崎大学附属図書館 幕末・明治期日本古写真メタデータ・データベース」などに収録している長崎の古写真について、撮影場所などタイトルや説明文に疑問があるものを、現地へ出かけて調査するようにしている。順不同。長崎以外の気付いた作品も取り上げる。

日本写真全集 1 写真の幕あけ
45頁  50 渡し舟  撮影者不詳 明治中期 鶏卵紙に着色 四切
〔画像解説〕
人や人力車を乗せた舟、荷を負う馬などを配し、渡し場の情景を的確に写しとっている。背景に写りこんでいる子供たちは、撮影風景を見ているのか、その様子が面白い。

目録番号:3975 渡し舟(4)
〔画像解説〕
九人の男性を乗せた渡し舟が川岸を離れようとしている。船には人力車も乗せられている。渡し場には材木や、荷駄を積んだ二頭の馬、大勢の人の姿が見える。背後には四、五軒の藁葺き屋根の家が建っている。

■ 確認結果

「日本写真全集 1 写真の幕あけ」小学館昭和60年発行の45頁にある「50 渡し舟」は、撮影場所の説明がない。
データベースの目録番号:3975「渡し舟(4)」とも、これは東京の多摩川下流「川崎・六郷の渡し」であろう。

歌川広重 保永堂版より「川崎・六郷の渡し」は、”web浮世絵”から。北斎・広重の浮世絵と東海道の古写真ーその3 に、「1860年代「川崎六郷の渡し」ベアト?撮影」の写真(目録番号:3975「渡し舟(4)」と同じ)が掲載されていて、「川崎・六郷の渡し」とわかった。
撮影者は、F.ベアト?、スチルフリード?
この項は、本ブログ次を参照。 https://misakimichi.com/archives/2617

世界文化社「写真で見る 幕末・明治」1990年発行の54頁「渡し舟」の解説も、次のとおり。
渡し舟
六郷の渡しは、浮世絵の好題材とされるように、江戸時代より「絵になる場所」であった。明治6(1873)年、渡しに沿って架設される鉄道橋は見えないが、岸を離れる舟に乗る人力車には、文明開化の始まる時代の進路が見える。