「ふるさと」の古写真考 P.65 海星高校(昭和55年)

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「ふるさと長崎市」の古写真考 P.65 海星高校(昭和55年)

長崎市制施行120周年記念写真集「ふるさと長崎市」(長野県松本市(株)郷土出版社2008年12月刊)に収録している長崎の古写真について、撮影場所などタイトルや説明文に疑問があるものを、現地へ出かけて調査するようにしている。
確認が済んだものをその都度、最新の写真の状況を添えて報告したい。気の向くままの調査のため、掲載順は不同である。

懐かしき風景・街並み  P.65 海星高校(昭和55年)
〔写真説明〕
佐古小学校付近の高台から十人町・海星高校を望む。南国の長崎に珍しく雪に覆われた市街。正面には洋館造りの海星学園の修道院がそびえ立っている。海星高校左手奥には雪をかぶった鍋冠山が見える。中央大屋根は広済寺本堂。その左下には史跡天后堂がある。現在この角度からは海星高校右側に女神大橋の巨大な支柱をみることができる。(撮影:松尾○○氏)

■ 確認結果
「海星学園」は東山手町。高台の大きい方は修道院、左右の方が中学・高校の建物となる。中央大屋根は中新町の「広済寺」。その左下となる唐人屋敷の「天后堂」はこんもりした木立で、古写真では良く確認できない。
佐古小学校そばの見通しの良い高台から撮影されているのは、説明どおり間違いないと思われる。現在、さるく説明板「唐人屋敷景」が設置されている所と、同じ場所からである。
「唐人屋敷景」説明板は次記事を参照。 https://misakimichi.com/archives/1606

海星高校右側に「女神大橋」の巨大な支柱が見えるらしいが、ここからは見えないのではないか。おもしろいのは、修道院を裏側から見た風景。相生町地獄坂やグラバースカイロード2階あたりから眺めると、修道院や寺の屋根がほぼ同じ位置に見える。寺は屋根の形が違い、石橋へ下るオランダ坂の方の「誠孝院」なのである。