久山の磨崖仏三十三観音 諌早市久山町
諫早公園の本明川対岸、諌早市城見町の慶巌寺に磨崖仏三十三観音があるが、これによく似た彫りの磨崖仏三十三観音が久山町にもある。
慶巌寺のは、 https://misakimichi.com/archives/1229 を参照。
国道34号線の久山「新屋敷交差点」から、丸い建物のホテル「ビルフェルド」に右折。若葉町の方へ向かうと案内標識がある。ここから左折して中央橋を渡り、すぐまた川沿いに右折して行くと、共同住宅「ニューライフ寺坂」奥に「久山の磨崖仏三十三観音」がある。
この道は先へ進むと、長崎街道「赤松坂」下へ出た。
現地の説明板は新しくなっているが、以前の説明板が次のとおり簡潔に記していた。
市指定有形文化財 久山の磨崖仏三十三観音 昭和59年7月26日指定
佐賀藩日記十二巻九段より謹写
南面する第三紀層砂岩の岩肌に観世音菩薩像が彫刻されています。
造立の縁起については、あまり明確ではありませんが「観音経」に説くように、観世音菩薩が三十三に変化し、衆生を救済するという観音思想で、庶民の救いを求める願望が合致して成立したものと思われます。
崖面のほぼ中央に、下のような記銘があります。文政十一年は、西暦一八二八年に当り、当時の民間信仰習俗を知る上で貴重なものです。
文政十一年子天
一月吉祥日
四良兵工
政五郎
虎五郎
宅次郎
赤松
当所 巡礼中
石工 三次郎
昭和61年2月20日 諫早市教育委員会