浦上ダムの岩屋川補水工事 長崎市岩屋町
浦上ダムには、岩屋川からも補水している。取水口は、長崎工業高校近く。道の尾交差点から入った市道滑石町岩屋町線の谷間を跨ぐ大きな「岩塔橋」の下である。導水管で岩屋中学校横をくぐらせる。出口はJR道の尾駅南の踏切りのところ。「上道の尾橋」の脇にコンクリート暗渠の出口があった。浦上浄水場で聞いたので間違いないだろう。
岩屋川の取水口「岩塔橋」の下から、長崎工業高校横の「かりそこ橋」まで約50mほど、岩屋川沿いにきれいに造った導水路が見られる。先は道路の下となるだろう。
「かりそこ橋」も一見アーチ石橋風で、このあたりの景観となる。
https://misakimichi.com/archives/612
「長崎水道百年史」長崎市水道局1992年刊344頁による説明は次のとおり。これは「1週間で工事が完成」とあり、1964年(昭和39)11月当時、緊急補水した工事しかふれていない。
現在、岩屋川の取水施設や導水路は立派なものになっており、後の整備工事をいつしたのか、記録を探すが年表など見ても特に記してないようなのでわからない。
第9章 水とのたたかい 第12節 岩屋川補水工事
1週間で工事が完成
戦後における長崎市の水事情にとって1964年(昭和39)からの6年間は、まさに苦難の時期といえる。特に浦上水系は戦災復興後の給水の需要に配水量が追いつかず常時ピンチの事態が続いていた。1964年(昭和39)11月は「2日に6時間」という最悪の事態であった。
長崎市渇水対策本部は冬場にかけてのピンチを切り抜けるため緊急対策として岩屋川上流をせき止めて長さ372mを200mmの管で緊急補水し、岩屋中学校横を通って浦上水源池へ1日1,000㎥導水する計画を立てた。11月7日に着工、同月11日に完成し翌12日から補水を開始した。…