大村のイチイガシ天然林  大村市雄ケ原町

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大村のイチイガシ天然林  大村市雄ケ原町

国指定天然記念物「大村のイチイガシ天然林」は、多良山系の裾野となる大村市雄ケ原町の狸尾堤上の山林。大村市坂口方面からハイテクパークを通り行くか、東大村から前項の山神神社前分岐から下る。
天然林は藩政時代から伐採されずに残った。「雄ケ原」(ますがはら)の名のとおり何か古い歴史があるよう。現在、道路の周辺は自衛隊演習場となっていた。 
現地説明板は次のとおり。後はOtoji.K氏HP「長崎の樹木」リストの中(街路樹)の説明から。

天然記念物 イチイガシ天然林   指定 昭和56年1月24日 文部省

イチイガシ(ブナ科の常緑樹)は、大木になると樹皮に指紋のような模様が出るので、見分けがつきやすい。
このカシは、丘陵地の下部や谷すじのゆるやかな傾斜地など、地味豊かな区域に生える。そのような場所には古くから人が住みつき、農地を拓いたため、またその材木が建築材としてすぐれていたため、広く伐採された。ここの天然林は、全国的にみても数少ないイチイガシの残存林である。
ここには、谷すじのイチイガシ天然林のほか、尾根の上にはコジイ林が自然状態のまま残されている。それらは私たちの祖先が数千年前に見たであろう原生林のおもかげを、いまによく伝えていて貴重である。
昭和59年3月  大村市教育委員会

イチイガシ原生林 ブナ科コナラ属 常緑高木

大村市雄ヶ原町(多良山系の裾野)のイチイガシ天然林。コジイ、イスノキ、ヤマビワ、シイモチなどを見ることができる。国の天然記念物に指定され、また「大村市の木」にも指定されている。
樹皮は暗褐色。老木になると樹皮はバラバラ剥がれる。葉は革質で4〜12cmの倒披針形で上半部に鋸歯がある。葉裏は黄褐色の毛がついている。側脈は9〜15個。
4〜5月に開花。堅果(ドングリ)は秋に熟し、殻斗は椀形で総苞片が6〜7個の環をつくる。黄褐色の毛はドングリまでつき、粉をふいたように見える。
関東地方南部以西、四国、九州に生える。花序は4月下旬。果実は8月初旬。白い若葉は4月中旬。