天狗鼻海軍望楼台跡 薩摩川内市寄田町
現地説明板は、次のとおり。県道43号寄田新田に入口案内板が2か所ある。狭く藪で荒れたコンクリート車道を約1.5kmか2km入り(離合・Uターンは難しい。駐車場なし)、あと山道を500m歩く。
望楼台に着く手前の雑木林内平地が営舎跡と思われる。
薩摩川内市指定文化財
天狗鼻海軍望楼台 昭和60年3月27日指定
ここ天狗鼻は、北は天草、南は野間岬、西は甑島が望める見晴らしの良い場所で、江戸時代にも見張り台が置かれていたと言われています。
明治28年(1895)の日清戦争終了後に日本海軍は国内の要所に沿岸防備のために望楼台を設けました。ここ天狗鼻に設置されたのもそのひとつで 日露戦争時には海軍兵が常駐し、ロシアのバルチック艦隊の北上を監視していました。
鹿児島県内にはここ天狗鼻(常設)、下甑島の釣掛崎(仮設)、佐多岬(常設)の3か所設置され、現存するのはこの天狗鼻のみです。また、国内で現存するのは、北海道宗谷岬の大岬旧海軍望楼台とここ天狗鼻海軍望楼台の2か所のみです。
天狗鼻海軍望楼台の概要
竣 工 明治33年(1900)3月30日
運用開始 明治33年(1900)8月20日
業務廃止 明治38年10月19日 日露戦争終結による
種 別 常設海軍望楼台(佐世保鎮守府所属)
設 備 無線通信(艦船との交信設備)
任 務 海上監視、通信、気象観測
配置人員 望楼手ほか計4人(戦時中、適宜増員)
天狗鼻海軍望楼台図 (写真図のとおり)
平成22年2月 薩摩川内市教育委員会