縄状玄武岩  指宿市開聞町脇浦花瀬崎

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縄状玄武岩  指宿市開聞町脇浦花瀬崎

鹿児島県教育委員会HPの「鹿児島県の文化財」による説明は、次のとおり。

縄状玄武岩
【所在地】指宿市開聞町脇浦花瀬崎
【種 別】県指定天然記念物
【指定年月日】昭和 29 年5月 24 日

花瀬から田崎にかけて分布する溶岩は,開聞岳火山活動の中期に噴出したもので,干潮時には幅広い波食台となり,これを地元では花瀬と呼んでいる。付近一帯は東シナ海や南薩台地を望む景勝の地となっている。
溶岩内部は緻密で固いが,表面は火山ガスの抜け出た孔が多く,多孔質である。
花瀬の溶岩は,比較的高温で噴出した流動性に富む玄武岩質安山岩で,カンラン石(オリビン)を含み,縄状構造が顕著である。開聞岳頂上付近からみると,溶岩が北西方向に流れた跡がよく分かる。典型的な縄状構造を示す玄武岩質溶岩流として,本県で唯一のものである。
〈参考〉
開聞岳 海抜 924m の円錐形の美しい火山で,薩摩富士と称されている。下部は成層火山,上部は溶岩円 頂 丘 をつくり,典型的な二重式火山である。約 4,000 年前に活動を開始し,約 1,100 年前の平安時代の貞観・仁和年間に活動が終了した。平安時代の噴火では大量の火山噴出物が放出され,周辺の村々は埋め尽くされるなどの大被害が出た。
開聞岳から噴出した火山灰や火山礫は硬く固結し,特有の黒色火山灰土壌を形成しており,「コラ」と呼ばれている。