枚聞神社のクスノキ  指宿市開聞十町

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枚聞神社のクスノキ  指宿市開聞十町

HP「人里の巨木たち 全国巨樹探訪記」鹿児島県による説明は、次のとおり。

名称 枚聞神社のクスノキ(ひらききじんじゃのくすのき)
名称の典拠 なし
樹種 クスノキ
樹高 23m(注1)
目通り幹囲 10.6m(注1)
推定樹齢 300年以上(注1)
所在地の地名 鹿児島県指宿市開聞十町(注2)
天然記念物指定 なし
注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 九州・沖縄版」による
注2)2006年1月1日、指宿市に合併。旧行政区は揖宿郡開聞町(かいもんちょう)

枕崎から頴娃町に向かう国道226号を走るとき、海原を越えて開聞岳(かいもんだけ。924m)の秀麗な山容が目に入る。思わず声をあげたくなるくらい、美しい姿だ。
枚聞(ひらきき)神社は、その開聞岳の北に位置する。かつては本殿屋根の上に開聞岳が大きく見えたという。今日では、下図のように樹木が勢いよく茂り、背後の風景を隠してしまった。
社伝では、和銅元年(708)の創建という。真偽を確かめる資料がないので、正確にこの年なのかどうかは知らないが、古くよりあった神社であることは確かなようだ。
境内をぐるっと巡ってみた。
薩摩国一宮だけあって、境内はよく整えられている。現在の社殿は慶長15年(1611)、藩主島津義弘公が寄進したもの(のち、天明7年(1787)に修築)。県指定有形文化財。
境内林の主役はクスノキ。なかでは正面入口に立つクスノキが最も太い。
弱ってきたためか、大枝はみな途中で切断されている。樹冠がすっかり小さくなってしまった。
この他にも、数本のクスノキ巨樹が見られる。特に本殿後方の個体などは、なかなか立派だ。現時点ではまだ気の早い話だが、これらが、次代を担うクスノキと言ってよさそうだ。

枚聞神社本殿は、県指定有形文化財。鹿児島県教育委員会HPの「鹿児島県の文化財」による説明は、次のとおり。最後の写真は、枚聞神社からまっすぐ行った開聞山麓ふれあい公園上の開聞岳登山口(2合目 開聞岳は標高924m)。

枚聞神社本殿
【所 在 地】指宿市開聞町十町 1366
【種 別】県指定有形文化財(建造物)
【指定年月日】平成2年3月 23 日

本殿,幣拝殿,勅使殿が各独立して一直線に並び,樹木に囲まれ,見事な景観となっている。勅使殿の両脇に長い東長庁,西長庁が独立して並んでいる。
建築様式は,県内神社の最も典型的なもので,本殿は天明6(1786)年に再建された。
本殿には,「奉再興嶋津兵庫入道慶長十五庚戌年九月九日」の銘が入った擬宝珠が使用され,龍柱には,島津重豪 42 歳の厄払いのため,天明6年 11 月から天明7年正月にかけて取り付けた銘が修理の際に発見された。
また,建立,修理等の棟札も現存している。延喜式に頴娃郡1座小枚聞神社とある。
昭和 62(1987)年,本殿,幣拝殿,勅使殿の屋根を銅板に葺替え,又本殿は漆により,幣拝殿,勅使殿は光明丹で塗りかえられ,背後に開聞岳を控え,一段と壮厳さを見せている。