松林重宗氏「長崎を描いてさるく」原画展 長崎市栄町 昭和堂ギャラリー
「長崎を描いてさるく」原画展は、先輩の水彩画家・松林重宗氏の作品展。11月21日(木)から25日(月)まで。長崎市栄町袋橋の通り長崎昭和堂ギャラリーで。時間10:30〜18:00
作品の一部を写させてもらった。説明は同画文集から。長崎の馴染みの風景が描かれている。本ブログ次も参照。現在の写真は、私手持ちのを適当に載せた。
https://misakimichi.com/archives/3483
馬込天主堂(伊王島) p8(2012)
冬の伊王島は風が吹いてとても寒い。しかし、この日はいいお天気で風も穏やかなので出かけることにした。伊王島大橋が完成したのでわが家から30分くらいで行けるようになった。
先日から課題となっている馬込天主堂を描くのが目的である。この天主堂は正面の塔が複雑でデッサンが難しい。そこで今回はもう少し離れて横から眺めることにして、東側の防波堤の上に座り込んだ。
描き始めてみると、この塔はほんとに複雑で立派である。あまりに高くてバランスを壊しているのではないかと思ったりする。出来るだけ細かいところに気を取られないようにデッサンを進めた。
柿泊海岸 p10(2010)
柿泊海岸は五島灘に面した海水浴場。駐車場やトイレが完備していて大勢で描きに来るのにいい場所である。遠くに形の良い神楽島が見え岩と断崖で男性的な絵が描ける。「傘岩」という変わった形の岩や山手の方の集落や畑も絵になり、春には山桜もきれい。
バーゲンセンター p10(2010)
戸町の海岸通りにあるこの店は、古い木造三階建てを利用していて、欲しいものは何でもある便利な店である。
かって、戸町の深い入り江には小型造船所が立ち並んで漁船や機帆船がぎっしり停泊していて、この通りは遊郭が立ち並ぶ歓楽街になっていた。私も幼いころ、「異様な雰囲気の街だな」と感じた記憶がある。
戦時中、火災防止のため海岸よりの建物が取り壊されて現在にいたっているが、この建物はそのころの名残をとどめている。
あぐりの丘晩秋 p10(2008)
木枯らしの吹く寒い日が続いた後に陽射しのまぶしい朝を迎えた。こんな時にはどこかに描きに行きたくなるものである。先ごろから妻がニンジン作りにいっていた「あぐりの丘」で描きたいところを見つけていたので、そこへ出かけることにした。
しかし、わが家から約40分、車をとばして来たこの場所は、期待に反してもはや冬枯れに近い状態であった。すこし気勢をそがれた気分になったが、小春日和のなかで3時間あまり、訪れる客はほとんどなかった。