長崎外の幕末・明治期古写真考 写真の幕あけ 53 滝
HP「長崎大学附属図書館 幕末・明治期日本古写真メタデータ・データベース」などに収録している長崎の古写真について、撮影場所などタイトルや説明文に疑問があるものを、現地へ出かけて調査するようにしている。順不同。長崎以外の気付いた作品も取り上げる。
日本写真全集 1 写真の幕あけ
47頁 53 滝 撮影者不詳 明治中期 鶏卵紙に着色 四切
〔画像解説〕
富士川の南西麓芝川の上流の断崖にかかる滝。人物配置により滝の大きさと奥行をもたらしている。滝の手前の川の流れ具合から露出時間は1/2〜1秒ぐらいと思われる。
目録番号:4282 白糸の滝(4)
〔画像解説〕
富士宮市上井出にある白糸の滝を遠くから全容がわかるように撮影したもの。高さ20m、幅200mの湾曲した絶壁の新旧の溶岩層の間から湧き出した数百条の細い滝となって滝壺に落ちる。滝の水は芝川(しばかわ)となって富士川に注ぐ。昭和11年(1936)に国の名勝天然記念物に指定された。
■ 確認結果
「日本写真全集 1 写真の幕あけ」小学館昭和60年発行の47頁にある「53 滝」は、肝心な滝の名前を説明していない。
データベースの目録番号:4283「白糸の滝(4)」のとおり、富士宮市上井出の芝川上流にかかる滝「白糸の滝」であろう。