野母崎遠見山電探基地
橘湾沿岸の戦争遺跡の「野母崎遠見山電探基地」は別項7で簡略に紹介しているが、本年8月15日の下記新刊本により、高谷氏が詳しい説明を次のとおりされている。
熊本の戦争遺跡研究会「子どもと歩く戦争遺跡Ⅲ 熊本県南編」2007年
髙谷和生氏稿 「橘湾地区の防衛」 129頁
野母崎遠見山電探基地
雲仙の電探が撤去された後は、長崎市野母崎遠見山に特設見張所が設けられ、さらに高性能で前方を探索できる警戒機乙型(衝撃電波を利用し前方で飛行機を探知)が配置されました。
ここは幕末に異国船を見張るための遠見番所も置かれて見晴らしの良い場所で、いまもレーダー設置台のコンクリート製基壇やボルトが残されています。
また、レーダー部周辺の尾根上には、半地下式の通信壕と想定される地下施設(L型)が4か所点在しています。さらにコンクリート製の全長2mの楕円型溜升、方形区画に掘り下げた半地下式の兵舎跡も良好に残されています。
(画像も髙谷氏撮影から)