立石峠の「立石」と「十六善神道」の標石  多良見町喜々津・大草境

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立石峠の「立石」と「十六善神道」の標石  多良見町喜々津・大草境

別項の『多良見町で見る「立石」と「石仏」』において、④「立石峠」は次のように紹介していた。

最後の④は、まだ現地に行ってないので写真はない。②にも記している多良見町木床・東園境の立石峠にある。同「多良見町郷土誌」757頁に次のとおり記している。
3.立石峠 旧喜々津村・大草村の村境の峠。傍らに大きな石が立ててある。道端に「十六善神道 木下又平」の標石がある。ここは喜々津・大草を結ぶ道筋であり十六善神へ参詣する人が通った道であった。
郷土誌には大きな石の写真はない。道端の標石はある。ここは東園の小字「上西ノ浦」か、すぐ下に「立石ノ下」なる小字がある。

この「立石峠」の名の由来になった「立石」とは、はたしてどんな石だろうか。「多良見町郷土誌」に写真はなく、実際に峠の現地を探してみた。地図では赤点の位置である。林道が大きく尾根を曲るところで、目印は角の多良見町防災無線中継局。のぞみ公園の県道先から入れるし、西川内から虚空蔵公園へ上らず林道をずっとたどっても行ける。

中継局の反対、林道上手の山中の尾根筋を探すとすぐ見つかる。ここが「立石峠」で昔の旧道跡が三叉路に残る。石を立てているのでなく、大岩が立っている。自然のものとも考えられる立石である。苔むして高さ1.9m、横1.2m位。上への道は虚空蔵山の方へ上り、当時の諌江八十八所巡りの道とも考えられる。
「十六善神道 木下又平」は、道を隔てた小さな自然石に浅く彫られ、字は消えかかっている。高さ50cm、横23cm、巾20cmほど。立石峠は当時の集落を結ぶ重要な要路。十六善神の参詣路でもあったが、今、そのことと位置を知る人は、地元でもほとんどいなくなって、忘れられた存在となっている。

「十六善神神社」については、いろいろいきさつがあり、次項で紹介する。