龍 岩 寺 宇佐市院内町大門
院内町の国道387号院内郵便局から、耶馬溪への県道27号へ入る。院内川上流の途中右手に「龍岩寺入口」の案内板があり、右折し山手の大門集落に登ると、右手に龍岩寺参道がある。
赤屋根の小さな本堂から、三尊仏がある岩窟内「奥の院礼堂」までもかなり歩いて登る。往復
30分は要する。拝観料200円。
宇佐両院観光連絡協議会HP「宇佐百景 散策紀行」による説明は、次のとおり。
龍 岩 寺 所在地 宇佐市院内町大門
院内町の南西部、大門地区に位置する曹洞宗の寺院。本堂裏の山腹に奥の院礼堂が残り、向かって右から像高約3mの薬師如来坐像、阿弥陀如来坐像、不動明王坐像が安置されている。いずれも樟材で彫眼・素地の一木造で、膝前は横一材を用い、三尊ともに頭部と背部に深い内刳りをほどこし、衣の彫りは浅くひだの起伏を省略するなど彫法は大まかであるが、平安時代後期の作と見られている。
礼堂は岩窟内にあり、懸造(かけづくり)の舞台上に建てられ、正面3間、側面2間で正面奥には格子戸を入れ三尊を保護している。屋根は緩やかな片流れ板葺きで、流し板に目板を打った構造で、弘安9年(1286)修築の墨書があり、三尊仏と礼堂は国指定重要文化財である。
龍岩寺の由来は、寺に伝わる享保20年(1735)の縁起には、行基菩薩が宇佐神宮に参詣した折、龍女に導かれ鎮守牛頭の宮より伐木し弥陀、薬師、不動の三尊を一刀三礼に刻み,開山の祖となり天下泰平、国家安穏のため諸堂を建立。行基建立の49院の1つで天平18年より今に至る。と記されており、“いんない”の地名の起こりとも言われ、院内町を代表する文化財である。
龍岩寺礼堂の仏像3体写真は、寺の栞から。昭和24年5月30日国宝に指定、昭和25年8月重要文化財に指定される。
薬師如来座像 (向かって右) 1丈2寸
阿弥陀如来座像 (中 央) 1 丈
不動明王座像 (向かって左) 9尺8寸
湾曲豊かな眉、長い瞼、柔らかに沈黙を守る唇、肩から胴へかけてのおだやかな肉取り、細かい技巧のみられる実に雄大な姿である。