平谷越のモミ 佐賀県鹿島市平谷
萱瀬ダムから平谷黒木トンネルを抜けたところが、佐賀県鹿島市の平谷である。奥平谷キャンプ場から経ヶ岳(標高1075.7m)へ登る登山道がある。
馬の背まで約1時間、さらに20分ほどで、前の記事の「千年樫」(アカガシの老樹)に着く。
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経ヶ岳の稜線「平谷越」までは、まだ25分ほどかかり金泉寺方面からの道と合う。「平谷越」へ出る途中、「千年樫」から10分ほど登ったあたりから、こぶのあるアカガシ、モミ大木、夫婦モミ、ヒメシャラなどを見る。
ひときわ大きいのは、登山道右下に見える上部で支幹が横に分かれたモミ。根元へ行ったら、幹囲5m、樹高25mほどあった。
枯れた白木の背後に見える高いピークが、経ヶ岳である。裏側から見ると、岩峰もこんな山だ。「平谷越」までは、まだロープを張った危険な岩場があった。奥平谷を13時30分出発、写真を撮りながらであったので、平谷越に15時45分着いた。
経ヶ岳まではあと20分かかる。日も暮れかかり、山頂往復はやめ、馬の背へ戻った。
馬の背には右へ下る「旧道歩道」の標識がある。駐車場がトンネル出口にあるため、平谷側に寄った「自然の館」へ出る旧道は、ほとんど利用されないが、渓谷沿いのなかなか良い道だった。
下ったところは、鹿島市「平谷郷土の森」。林内は多良岳山系に残された最後のケヤキの巨木群が自生している。自由に入林でき、案内図には樹齢200年とあった。「自然の館」にどの木か聞いてもわからなかった。
看板を国道側に出さないと、ここに「平谷郷土の森」があり、経ヶ岳の別ルート登山口であることがわからず、旧道は荒れる一方となるだろう。昔はこの道で登った記憶がかすかに甦った。