長崎の幕末・明治期古写真考 目録番号:3809 高鉾島(16) (再掲)
HP「長崎大学附属図書館 幕末・明治期日本古写真メタデータ・データベース」などに収録している長崎の古写真について、撮影場所などタイトルや説明文に疑問があるものを、現地へ出かけて調査するようにしている。順不同。
目録番号:3809 高鉾島(16)
〔画像解説〕
神の島の海岸から見た高鉾島。高鉾島は、キリスト教の殉教の島として海外に知られ、パッペンベルグ(PAPPENBERG)島と呼ばれていた。現在の神の島教会付近から、高鉾島を撮影したもの。明治20年頃(1887)の写真。
■ 確認結果
目録番号:3809「高鉾島(16)」は、〔撮影者:上野彦馬〕であろう。
馬場章氏編「上野彦馬歴史写真集成」渡辺出版2006年刊95頁に、「98.高鉾島」として掲載されている。同解説は次のとおり。
所蔵者「長崎大学附属図書館」なら、目録番号:3809「高鉾島(16)」の作品だろう。
98.高鉾島
長崎やその周辺を撮影した風景写真。No.98は長崎湾の高鉾島を写した写真。高鉾島は長崎湾口に位置し、長崎港入港の目印となってきた島である。
…No.98には「A 139 TAKABOKO NAGASAKI」…の文字が見える。ともにNo.94・97と同一のアルバムに貼付されている。
撮影者 上野彦馬 撮影・流通年 撮影年未詳 所蔵者 長崎大学附属図書館
この項は次の記事を参照。 https://misakimichi.com/archives/1687
現在の神の島教会付近から撮影したものではない。「ドンク岩」(現在、白亜のマリア像が建つ)から続いた岩礁の先の方から、高鉾島を撮影しているだろう。