長崎外の古写真考 目録番号:5026 日暮れに帰る漁船

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長崎外の幕末・明治期古写真考 目録番号:5026 日暮れに帰る漁船

HP「長崎大学附属図書館 幕末・明治期日本古写真メタデータ・データベース」などに収録している長崎の古写真について、撮影場所などタイトルや説明文に疑問があるものを、現地へ出かけて調査するようにしている。順不同。長崎以外の気付いた作品も取り上げる。

目録番号:5026 日暮れに帰る漁船
〔画像解説〕
六郷川の河口付近。アンダーウッド&アンダーウッド社が明治37年(1904)に売り出したステレオ写真。裏面に印刷された解説には、日本の画家が好んで描くような光景であること、対岸の川崎大師の縁日には臨時列車が出るほど賑わうことなどが記されている。

■ 確認結果

目録番号:5026「日暮れに帰る漁船」は、〔撮影地域:玉川〕と、この1作品のみ特別にしている理由がわからない。ステレオ写真の裏面解説にあるのだろうか。
「玉川」は地名でいうと、東京都世田谷区玉川地域。河川名でいうと多摩川の別表記で玉川となる。

画像解説では、「六郷川の河口付近」と説明している。「六郷川」は多摩川の下流部の称。東京都大田区東六郷と神奈川県川崎市川崎区本町との間に架かる六郷橋付近から河口までをいう。
「対岸が川崎大師」であるから、東京側の説明である。そうすると、まぎらわしい「玉川」としないで、〔撮影地域:東京〕で良いのではないか。