長崎外の古写真考 目録番号:6639 仙台塩釜

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長崎外の幕末・明治期古写真考 目録番号:6639 仙台塩釜

HP「長崎大学附属図書館 幕末・明治期日本古写真メタデータ・データベース」などに収録している長崎の古写真について、撮影場所などタイトルや説明文に疑問があるものを、現地へ出かけて調査するようにしている。順不同。長崎以外の気付いた作品も取り上げる。

目録番号:6639 仙台塩釜

■ 確認結果

目録番号:6639「仙台塩釜」の神社は、宮城県塩竈市一森山にある「塩竈神社」であろう。
1200年以上の歴史を持つ陸奥国一宮。塩竈神社の境内には、林子平が考案した日時計や仙台藩主寄進の文化灯籠、天然記念物の塩竈桜、文治の灯籠などがある。
このたびの東日本大震災による被害はなかっただろうか。被災された皆様には、心からお見舞い申し上げます。1日も早い復興をお祈りします。

現在の写真は、HP「気ままに花あるき」から。古写真に写っているのは「文化灯籠」(銅鉄合製燈籠 銅銭を鋳りなおし作られたという。市文化財)。
別に芭蕉が訪ねた有名な「文治の燈籠」がある。次の記事は同HPから。

芭蕉一行は仙台に入り、画工加右衛門と知り合いになり、4・5日逗留する間に歌枕の宮城野の萩や榴ヶ岡天満宮などを訪ね、それから多賀城に入った。多賀城でも同じように、「壺の脾」や「沖の石」などを見て、塩釜に入り宿泊した。
5月9日、新暦の6月25日にの朝、塩釜神社に参詣した。目的は「塩釜桜」と「文治の燈籠」。

「塩釜桜」はサトザクラ系の八重桜で5月上旬ころ葉と同時に咲くという。江戸時代には小説などにも登場し広く知られていたようだ。昭和15年に天然記念物に指定されたが、昭和32年に枯れ指定解除されたが、塩釜神社によって苗が育てられ、昭和62年に天然記念物に再指定された。

「文治の燈籠」は和泉三郎忠衡寄進の燈籠。和泉三郎忠衡は藤原秀衡の三男で義経に義を貫き兄の泰衡に討たれた。奥の細道ではこの個所の説明を長々としている。その中に「500年来の俤、今目の前にうかびてそぞろに珍し」とある。芭蕉が旅した1689年頃ですでに500年経った燈籠が、それから321年経った今も目前にあった。
(現在の燈籠は、芭蕉訪問後の元禄年間に改造されたものらしい)

最後は、ポケットブックス | アンティーク絵葉書専門店 宮城県商品一覧にある「93689宮城 塩竈 塩竃神社 右宮左宮」の作品。