長崎外の幕末・明治期古写真考 目録番号: 2903 竹林(2)
HP「長崎大学附属図書館 幕末・明治期日本古写真メタデータ・データベース」などに収録している長崎の古写真について、撮影場所などタイトルや説明文に疑問があるものを、現地へ出かけて調査するようにしている。順不同。長崎以外の気付いた作品も取り上げる。
目録番号: 2903 竹林(2)
目録番号: 2910 皇居吹上御苑(1) 関連作品 目録番号: 3937 同(3)
〔画像解説〕
吹上御苑の西側、半蔵門を入って直ぐの所に広がっていた竹林である。写真3937と同じ時(おそらく明治10年代)に撮られた写真であろう。竹の形が同じである。植木職人らしき人物2人は、3937に写る3人の中の2人であろう。この写真が販売されたのは明治中期と思われる。
■ 確認結果
目録番号: 2903「竹林(2)」は、次の目録番号: 2910「皇居吹上御苑(1)」と同じような光景であり、竹柵の組み方が同じである。皇居吹上御苑の竹林と思われる。
掲載を略したが、関連作品 目録番号: 3937「皇居吹上御苑(3)」の画像解説は次のとおり。
享保10年(1725)頃、八代将軍徳川吉宗が半蔵門北側の吹上御苑一帯に竹を植えたとされる。幕府財政逼迫の際で、実用になる竹が選ばれたという。現在も半蔵門を入ると孟宗竹の林が残されている。昭和天皇は春にここで竹の子狩りを楽しんでおられたそうである。明治10年代の撮影か。