石原岳堡塁 西海市西海町面高郷
国道202号線の西海市立西海北小学校前から、案内標識により800m北(半島の先の方)へ入る。石原岳森林公園となっている「石原岳堡塁」遺構がある。西海市が管理するキャンプ場となっている。当時の堡塁構造が完璧に現存し、価値ある遺構である。
佐世保要塞のひとつ。明治32年(1899)12月竣工し、佐世保湾口南側の敵軍上陸侵攻にそなえた。「堡塁」は海岸砲台の背面を守る陸戦砲台だが、上空に対しては脆弱なため、航空機発達とともに廃れ、「石原岳堡塁」は昭和4年(1929)6月廃止された。
現在、同地の高台から崎戸大橋方面しか望めなかった。現地説明板は次のとおり。
石原岳堡塁の歴史
この堡塁は、記録によると、佐世保軍港防衛のために、1897年(明治30年)10月21日に起工し、1899年(明治32)12月31日に竣工したもので、全面積は約2haあります。
標高73から77mに備えられた砲種はクルップル式10センチカノン砲6門、鋼製9センチ臼砲4門、砲座数は7基となっておりました。
この後、1929年(昭和4年)6月14日には、陸軍の台帳から全部が除籍されました。(佐世保要塞築城史から) 平成7年3月 長崎県 西海市
7月1日に石原岳堡塁を再訪。正門入口及び駐車場から外堀を一周する遊歩道にある「側防窖室」と排水口遺構の写真を後ろに追加した。