長崎外の古写真考 目録番号: 912 海岸の風景(1)

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長崎外の幕末・明治期古写真考 目録番号: 912 海岸の風景(1)

HP「長崎大学附属図書館 幕末・明治期日本古写真メタデータ・データベース」などに収録している長崎の古写真について、撮影場所などタイトルや説明文に疑問があるものを、現地へ出かけて調査するようにしている。順不同。長崎以外の気付いた作品も取り上げる。

目録番号: 912 海岸の風景(1)
〔画像解説〕
場所未詳の海岸の漁村。干潮の海岸に漁船と思われる和船が10艘近く置かれ、中央には砂浜で人が写されている。漁村のほとんどの屋根が藁葺きで、僅かに瓦屋根が混じっている。横浜の近くと思われる

■ 確認結果

目録番号: 912「海岸の風景(1)」は、かなり大きな漁村の港で、背後に高い山が写っている。
横浜で発刊された英字新聞「ザ・ファー・イースト」の掲載写真とわかった。九州大学デジタルアーカイブを見ていたら、同じ写真がVol.2 No.6 1871/8/16 にあった。「指宿付近からの開門岳」と説明している。

新聞掲載写真の下には、「ODOMIWARRA-NEAR  CAPE  CHICHAKOFF」の解説英文がある。「NEAR CAPE」は「近く 岬」だろうか。「ODOMIWARRA」「CHICHAKOFF」がわからない。
「指宿付近からの開門岳」では、手前に池田湖があると景色は似るが、海岸とすると指宿の浜あたりとなり、開門岳から遠くなる。参考のため指宿からの写真を、鹿児島県総合観光サイトから載せた。九州大学に撮影場所の見解があれば、教えていただきたい。

この項は、次記事も参照。  https://misakimichi.com/archives/3108