長崎の古写真考 目録番号:5619 風頭山から見た長崎市街 ほか

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長崎の幕末・明治期古写真考 目録番号:5619 風頭山から見た長崎市街 ほか

HP「長崎大学附属図書館 幕末・明治期日本古写真メタデータ・データベース」などに収録している長崎の古写真について、撮影場所などタイトルや説明文に疑問があるものを、現地へ出かけて調査するようにしている。順不同。

目録番号:5619 風頭山から見た長崎市街
目録番号:5896 風頭山からの長崎市街地遠望
目録番号:5507 長崎市街北部及び長崎港

■ 確認結果
目録番号:5619「風頭山から見た長崎市街」は、超高精細画像がなく画像解説がない。撮影場所はすぐわかりそうなのに、なかなかわからない。風頭山の山頂広場からは、桜並木と墓地の楠が高く繁り、市街地がまったく見えないからである。そのため、4箇所からの現在の写真を掲げる。

3枚目は、寺町墓地から幣振坂を風頭まで上り、十八銀行研修所の手前にある地蔵堂から。
4枚目は、3枚目のまだ下段、新しい墓地群ができている上から。幣振坂から少し右へ入る。
5枚目は、風頭公園内。坂本龍馬像の右手にあるもう一方の高い展望台から。
6枚目は、ホテル矢太樓から。

稲佐山と岩屋山の景色は、どこも似たりよったりになる。問題は古写真中央に写る市街地の通りが、なるべくまっすぐになる所。現在のどの通りになるのだろう。
これから言うと、4枚目。3枚目地蔵堂のまだ下段、新しい墓地群ができている上から。幣振坂から少し右へ入ったあたりが考えらる。一番、通りの格好と山の重なりが似ている。
山頂広場から確認できない以上、何とも結論を出せないでいる。

ところで、この古写真とまったく同じような光景を撮影した作品がある。次の目録番号:5896「風頭山からの長崎市街地遠望」。大木が中央にある。最初の写真はこの木の先へだいぶん下り、同じ方向を撮影している。
最後の目録番号:5507「長崎市街北部及び長崎港」は、参考のため掲げた。これが風頭山山頂から撮影した光景と思われる。市街地の通りとその向き、稲佐山と岩屋山の稜線の重なり具合を、主に見て比較してもらいたい。