ボードイン・コレクション、国の登録有形文化財に
長崎大学付属図書館(長崎市)が所蔵する、オランダ人医師アントニウス・ボードイン(1820〜85年)が日本で収集した江戸末期〜明治初期の古写真「ボードイン・コレクション」が3月19日、国の登録文化財として文化審議会から答申された。
ボードインは1862年、オランダ軍医ポンペが長崎に開いた病院「小島養生所」(長崎大医学部の前身)に赴任。写真が趣味で、長崎などで風景や庶民を撮影した。オランダの子孫が528枚を4冊のアルバムに整理し、それを長崎大が07年に購入。ネット上で公開している。…
(話題:ボードインの写真 登録文化財に−毎日jp(毎日新聞)から)
国の登録有形文化財への答申は、文化史的な意義と学術的価値のある美術工芸品として評価されたもので、写真が答申されるのは、長崎県では初めてである。6月くらいに国の登録となる予定だそうである。
「ぶらりらいぶらり:長崎大学図書館ブログ」2009年3月25日記事を参照。ボードイン・コレクションは、こちらからお楽しみくださいとあった。 http://oldphoto.lb.nagasaki-u.ac.jp/bauduins/
朝日新聞長崎地域版の同3月20日記事は上記のとおり(クリック拡大)。昨年はインターネットのアクセスが累計150万件を超えたとある。
長崎が誇る幕末・明治期古写真のコレクションである。
今回の答申を非常に喜びたいが、私が「長崎の古写真考」により指摘しているとおり、インターネット上の画面は、監修の粗雑さが目立ち、見る側に戸惑いがある。
長崎大学附属図書館が、文部省科学調査研究費の補助を受け構築したデータベースである。このような内容で全国に公開されていると、地元長崎の者として恥ずかしく感じることがある。
古写真研究の一助に門外な私が、実地調査のうえあえて苦言している。国の登録有形文化財となるなら、大学関係者へさらに一層の研究と整備をお願いしたい。