長崎の幕末・明治期古写真考 目録番号:4864 長崎梅香崎洋館群ほか
HP「長崎大学附属図書館 幕末・明治期日本古写真メタデータ・データベース」に収録している長崎の古写真について、撮影場所などタイトルや説明文に疑問があるものを、現地へ出かけて調査するようにしている。順不同。
目録番号:4864 長崎梅香崎洋館群
目録番号:1003 新地蔵と出島(1)
目録番号:5901 新地蔵と出島(ステレオ写真)(3)
目録番号: 328 大浦海岸通り(1)
■ 確認結果
古写真の1枚目は、新地と梅香崎の埋立地を結んだ当時の「梅ヶ崎橋」。新地湊公園の電車通り側あたりに橋はあったのではないか。
2枚目は、高台からこの「梅ヶ崎橋」がすぐ左下に見える。「梅ケ崎の山手(中新町)からのアングル」と説明している。
3枚目は、新地と出島方面を見たステレオ写真。「梅香崎の丘陵地十人町東側から…眺望したステレオ写真」と説明している。
2枚目と3枚目の古写真を良く見てもらいたい。まったく同じ写真で、3枚目は左側部分をカットしただけである。
2枚目で「梅ヶ崎橋」がすぐ左下に見えるのに、十人町奥となる「中新町」からとはならない。3枚目の説明どおり、「十人町の東側から」が正しいと思われる。
撮影場所は、今の梅香崎郵便局角から坂段を上がる。「天満宮」近くで写したと思われる。
3橋架橋を説明している2枚目の「明治3年」は、「明治2年(1869)」でないか。
古写真の4枚目は、大浦海岸通り。「手前の橋は明治3年(1870)建設の下り松橋(梅ケ崎橋)」と説明している。
「松ヶ枝橋」でないか。建設年代を記すのは、いかにもこの鉄橋?が明治3年に造られたように取られる。ほかの関連作品に、年代の記述はない。