福田網場脇に冷泉の「金水温泉」湯治場があった

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福田網場脇に冷泉の「金水温泉」湯治場があった

大正七年「福田村郷土誌」に、次のとおり「金水温泉」の記述がある。
「古来世人に知られる観音崎の湯は、俗に「金水温泉」とも言う。硫黄等鉱物を含有し、創傷・かさ類・微毒・脚気等の諸病に特効あり。将来適当なる経営をなさば有望なる富源なり。」
「一時、其名遠近に聞こえし福田観音崎の湯は、木鉢村近藤栄次の経営なりき。然るに位置不便なるため収支償わず、それ故に幾多の特効に関わらず今は全く放任せらる。」

明治34年(1901)年測図国土地理院旧版地図には、「福田村」の「田」の字の左にはっきりと海岸埋立地と建物2棟が表示されており、当時から営業されていたことがわかる。

昨年11月、この温泉跡を探した。女神大橋を渡り神の島工業団地へ通じる「金水トンネル」を出た所のすぐ下の海岸に、源泉池と湯壷跡が残っていた。西海の海岸にまぼろしの温泉を見たようだった。