藺牟田池の泥炭形成植物群落  薩摩川内市祁答院町藺牟田

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藺牟田池の泥炭形成植物群落  薩摩川内市祁答院町藺牟田

鹿児島県教育委員会HPの「鹿児島県の文化財」による説明は、次のとおり。

藺牟田池の泥炭形成植物群落
【所在地】薩摩川内市祁答院町藺牟田 1994
【種 別】国指定天然記念物
【指定年月日】大正 10 年3月3日

藺牟田池は,飯盛山や愛宕岳などの外輪山に囲まれた火口湖である。湖面の標高は海抜295m で,池の直径約1 km,周囲約 3.3km のほぼ円形をしていて,深さは最も深い所で約 3.5m ほどである。
この池の西方と北方岸の一帯には低層湿原が発達しており,ジャヤナギやヨシ,マコモ,フトイ,アンペライなどの挺水植物が群生している。これらの植物は枯れると堆積し,炭化して泥炭層を形成する。さらにこの一部が湖底から離れて水面に浮かび上がったのが浮島で,大小無数(約 300)の浮島が各所に点在している。これらの浮島は渇水期には池の底に定着しているが,増水期になると湖面に浮かび,風によって移動する状態を観察することができる。またこれら浮島上には上記の他,サンカクイ,アシカキ,ススキ,ヤマアワ,コブナグサ,カリマタガヤ,ヒトモトススキ等の植物も観察できる。さらに近年,池
の周囲に北アメリカ原産のラクウショウ(ヌマスギ)が数本植栽され増殖している。この木は,水没しても呼吸できる呼吸根が発達している。
浮島は北方の寒冷な高層湿原では普通に見られるが,低層湿原では極めて珍しく,泥炭形成植物群落として天然記念物に指定され,保護されている。またこの池は,ベッコウトンボの生息保護地区としても貴重である。