常隆寺のスタジイ・アカガシ群落 兵庫県淡路市久野々
常隆寺へは、県道462号浅野南の方からが車道と案内標識が整備されている。県道157号では、大塔峠先が未舗装の悪路である。
現地説明板及びHP「全国巨樹探訪記」による説明は、次のとおり。
県指定文化財 常隆寺のスタジイ・アカガシ群落
指定年月日 昭和49年3月22日
所有者・管理者 常隆寺
常隆寺(標高500m)は伊勢の森(標高515.3m)の北東に隣接し、境内に自生するスタジイ、アカガシ、モチノキ、ヤマボウシが主な群落組成種である。
スタジイは樹齢100年〜200年、アカガシは200年〜300年であり、共に極相林である。アカガシ群落の広さは、約1ha、スタジイ群落の広さはさらに広くその上部に杉の植林地域がまじっている。常隆寺の上部群落の高木層はスタジイ、アカガシ、モチノキ、ウラジロの木、ヤマボウシ、低木層はヤマツバキ、ヒサカキ、草木層はムベ、ナツツタ、サルトリイバラ、アオキ、シシガシラなどである。
平成3年11月 兵庫県教育委員会
名称 常隆寺のスダジイ (じょうりゅうじのすだじい)
樹種 スダジイ
樹高 20m(注1)
目通り幹囲 5.5m(注1 環境庁「日本の巨樹・巨木林 近畿版」による)
推定樹齢 300年以上(注1)
所在地の地名 兵庫県淡路市久野々
兵庫県指定天然記念物(1974年3月22日、「常隆寺のスダジイ・アカガシ群落」として寺を取り巻く樹林を一括指定。もちろん、この個体も含まれている)
淡路島北部、神戸淡路鳴門自動車道北淡インターの南東3kmほどのところに、標高515mのピークがある。山頂は「伊勢の森」と呼ばれ、一帯は自然林で覆われている。ここはまた、高野山真言宗栗村山常隆寺の境域でもある。
今は、細いながらも自動車道が切れ、標高500mほどにある常隆寺のすぐ前まで、車で行くことが出来る。
本堂の横手に小さな石鳥居があり、伊勢の森に至る散策路が開いている。(山頂まで、ほんの数分)
散策路から見渡した限りでは、登り始めてすぐ、散策路のすぐ横に枝を伸ばしているスダジイが最大のようだ。
宝形造りの青い屋根を持つ御堂の斜め後方斜面に立っている。御堂の名がわからないので、格子の隙間から覗いてみたら、護摩壇が見えた。
境内に掲げられた縁起には、桓武天皇(在位781〜806)の勅願寺だとある。もう1200年以上もの間、ここで祈祷が行われてきたのだろうか。
ここでは、寺の方が、森の木々たちよりも先輩のようである。