長崎の古写真考 目録番号:5874 茂木への道(2)

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長崎の幕末・明治期古写真考 目録番号:5874 茂木への道(2)

HP「長崎大学附属図書館 幕末・明治期日本古写真メタデータ・データベース」などに収録している長崎の古写真について、撮影場所などタイトルや説明文に疑問があるものを、現地へ出かけて調査するようにしている。順不同。

目録番号:5874 茂木への道(2)

■ 確認結果

データベースでは、目録番号:5874「茂木への道(2)」の画像解説はない。最近の長崎市茂木支所HP「茂木をたずねて」の中の「古写真をたずねて」が、この写真を調査している。
http://www.city.nagasaki.lg.jp/kanko/820000/827000/p023389.html

同58頁では、撮影地を「茂木から転石を登った旧県道の田上の手前、写真奥のカーブは、明治18(1885)年に開通した旧県道と昭和9年に開通する新県道の分かれ道にあたる」と解説している。
大杉左側は谷間斜面となっているようで、一般的にはこのあたりが撮影地と考えられるが、「転石の分かれ道」付近では、S字状カーブは合うが、坂道はまだ急に下り、背景の山の稜線の高さと形に少し疑問がある。

同じようなS字状カーブを、旧県道の道を平口橋まで下って探すと、数箇所あった。このつづら折りの道で、古写真と合う景色は、平口橋の右斜め上あたりにある2枚目の写真のカーブである。確定したわけではないが、ここもひとつの候補地として、考えてもらいたい。
茂木支所の「転石の分かれ道」とするような、HP全体すべて断定的な解説文はうなずけない。地元だから表面的ではなく、深い研究をして公表をくれぐれもお願いしたい。