長崎の幕末・明治期古写真考 長崎古えはがき 長崎港イナサ
HP「長崎大学附属図書館 幕末・明治期日本古写真メタデータ・データベース」などに収録している長崎の古写真について、撮影場所などタイトルや説明文に疑問があるものを、現地へ出かけて調査するようにしている。順不同。
NAGASAKI GENEI 長崎古えはがき
長崎港イナサ
目録番号:1694 飽の浦恵美須神社(3)
〔画像解説〕
この写真は英文で「長崎、稲佐の景色」と題されている。飽の浦神社(恵美須神社)の境内ごしに長崎港の風景を遠望している。同じ作品が上野彦馬のアルバムにも収蔵されている。明治初年の撮影と思われる。
■ 確認結果
「NAGASAKI GENEI」というサイトがある。ウェブ検索でなかなか表れないが、長崎の貴重な古絵葉書や古写真を多数、公開されている。
タイトル以外、特に説明がない。撮影地など一般にわかりにくいものを、取り上げ考えてみる。
長崎古えはがき「長崎港イナサ」は、長崎大学データベースの目録番号:1694 飽の浦恵美須神社(3)」のとおり、場所的には飽の浦恵美須神社前あたりの岸壁から、現在、三菱電機の工場がある大鳥崎方面を写している。
撮影年代は、大鳥崎海岸が埋め立てられていないため、明治25年以前の写真と思われる。
この手彩色絵葉書は、長崎県HP「旅する長崎学<たびなが> ふるさと写真館」に掲載されていた。「[撮影エリア] 県南 長崎市稲佐付近 [撮影年代] 大正だと思われます」とあるが、間違いと思われるので知らせた。
この項は、本ブログ次を参照。 https://misakimichi.com/archives/3234