葛籠のヒノキ 徳島県美馬郡つるぎ町
国道438号線で剣山へ行く途中、一宇の葛籠(つづろ)地区に葛籠堂がある。Uカーブする地点に案内板があり、左折して少し行くと、「葛籠のヒノキ」へ着く。
「つるぎ巨樹王国読本」5頁とつるぎクラブ関係HPの記事は、次のとおり同じ。
No.8 葛籠のヒノキ
基本情報 樹 種 ヒノキ 独特の呼称 葛籠のヒノキ 幹 周 5.00m
所在地 つるぎ町一宇字葛籠 評 価 県1位 天然記念物 備 考
樹木情報
葛籠堂から葛籠農道に入り、すぐの一段高い崖上に枝を無数に広げた独特の姿をした樹齢推定500年のヒノキがそびえ立っている。ヒノキは、建築材として、日本最古の建造物、奈良の法隆寺を始めとした歴史的建造物にも使用され、樹皮も屋根の檜皮葺きの材料にも使われる。
また、その名は、「火の木」の意味から来るとされ、枝をこすり合わせて火を熾(おこ)したことから由来されている。葛籠のヒノキは、根元が洗い流されたのか根が浮いているようにも見えるが、しっかりと広範囲に大地を掴んでおり、根元は頑強そうである。
樹高こそ約24mだか、根元付近から枝分かれ、真横に多数の枝を伸ばすその姿は、他には見られない独特のものである。約50年前、この周辺で火事がありヒノキも一部火傷を負い平成10年の調査まで傷等が癒えなかったそうだが、その後、樹木医の治療により樹勢は回復した。
根元には小祠があり、山ノ神を祀っている。山へ入り、仕事をする者が安全を祈願していたことが、うかがい知れる。山ノ神は、農耕や狩猟の神、木こりの守護神とされている。