丈 六 寺  徳島県徳島市丈六町

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丈 六 寺  徳島県徳島市丈六町

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丈 六 寺

丈六寺(じょうろくじ)は徳島県徳島市丈六町丈領に所在する曹洞宗の寺院。山号は瑞麟山。詳しくは瑞麟山 慈雲院 丈六寺という。
本堂の本尊は釈迦如来。観音堂に安置されている聖観世音菩薩坐像が旧来からの本尊である。この観音像は立てば一丈六尺(約4.8m)になることから丈六仏と呼ばれ、寺院名の由来となった。
徳島県内の寺院の中では文化財が多く阿波の法隆寺とも呼ばれる。阿波秩父観音霊場第24番札所。

歴 史
寺伝によれば、寺の歴史は白雉元年(650年)に関東地方よりたどり着いた尼僧が、この地に庵を構えたことに始まると伝えられている。室町時代中期の長享・延徳年間頃(1487年〜1491年)、阿波国・三河国・讃岐国の守護大名・細川成之が金岡用兼を招聘し宗派を曹洞宗に改めて中興開山し、伽藍を整備した。
江戸時代になると、徳島藩蜂須賀家歴代藩主が庇護し寺院を整備した。
境内には細川成之・持隆・真之の墓がある。また、蜂須賀家重臣の墓も多く、家老の稲田家・山田家、中老の里見家・生駒家、奉行等の墓も見られる。

重要文化財
三門
室町時代末期、16世紀後半の建造。和様・禅宗様折衷の二重門(2階建で、初層・上層境にも軒をもつもの)で、徳島県下最古の建造物である。昭和32年(1957年)解体修理された。昭和28年(1953年)3月31日、重要文化財に指定された。
本堂
入母屋造単層、本瓦葺き。寛永6年(1629年)蜂須賀家政が娘・辰姫(戸田忠光の妻)供養のために方丈を再建し寄進した。明治時代に本尊として釈迦如来を安置したため本堂と呼ばれるようになった。昭和28年(1953年)3月31日、重要文化財に指定された。
観音堂
普門閣とも呼ばれる。寄棟造二重仏堂(上層・下層の2つの屋根をもつ仏堂)。戦国時代の永禄10年(1567年)、細川真之により建立された。現存する建物は江戸時代初期の慶安元年(1648年)の建立で、昭和32年(1957年)に解体修理された。昭和28年(1953年)3月31日、重要文化財に指定された。
経蔵 附棟札5枚
永禄10年(1567年)、細川真之により僧堂(座禅堂)として建立された。現存する建物は寛永21年(1644年)の再建で、江戸時代中期の享保12年(1727年)奥行きを一間(約1.8m)縮小し、二間(約3.6m)後方に移動した。この時に経蔵に改められた。中には八角の輪蔵が安置され、径山版大蔵経が納められている。平成10年(1998年)12月25日、重要文化財に指定された。
木造聖観音坐像
平安時代末期の作とされる。定朝様式の仏像で、像高3.1m。旧来からのこの寺院の本尊である。修理時に発見された胎内仏は寺内宝物館に安置されている。明治44年(1911年)8月9日、重要文化財に指定された。
絹本着色細川成之像
寺内宝物館に安置されている。昭和42年(1967年)6月15日、重要文化財に指定された。