砥部衝上断層 愛媛県伊予郡砥部町
国指定文化財等データベース及び愛媛県の文化財による解説は、次のとおり。
名称: 砥部衝上断層
ふりがな: とべしょうじょうだんそう
種別1: 天然記念物
指定年月日: 1938.05.30(昭和13.05.30)
指定基準: (一)岩石、鉱物及び化石の産出状態,(三)地層の摺曲及び衝上,(五)地震断層など地塊運動に関する現象
所在都道府県: 愛媛県
所在地(市区町村): 伊予郡砥部町
解説文:
和泉砂岩層ガ中央構造線ニ沿ヒテ第三紀層ノ上ニ衝キ上ゲ居ルモノニシテ南日本ニ於ケル中央構造線ノ性質ヲ最モ能ク表徴セルモノトシテ有名ナリ
(愛媛県解説)
数千万年前の地殻変動によってできた逆断層で、地質学上西南日本を二分する中央構造線に伴う大断層が起こった年代を決定する重要な証拠となるものである。
カガス淵付近の地層の重なりの状態は、約6千万年前に堆積してできたといわれる後期白亜紀和泉層群(砂岩・頁岩互層)が、約4千万年前にできた新生代第3紀久万層群の上にかぶさっており、衝上断層(逆断層)といわれることがよくわかる。走向北30度東、傾斜北西40度を示している。
断層の間から火成岩(安山岩)が噴き出していることから、断層に起こった後も、この地域で火山活動が活発であったことがうかがえる。