熊野権現の森  豊後高田市平野

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

イメージ 6

熊野権現の森  豊後高田市平野

有名な熊野磨崖仏がある熊野権現の森。「熊野磨崖仏」は次の記事とする。両子寺から走水峠へ出、県道31号により大田へ下る。広域農道の鋸山トンネルを通って、熊野社へ行った。
大分県HP「豊の国の名樹」による説明は、次のとおり。

特別保護樹林    1.熊野権現の森
所在地 : 豊後高田市大字平野
所有者 : 熊野社
来 歴
豊後高田市大字平野字熊野(今熊野)に鎮座する熊野社の社叢。県指定特別保護樹林。指定面積60a。
熊野社は、紀州熊野三山の分霊を祀ったもので、祭神は速玉男命外一二柱。熊野信仰が全国的にひろまったのは十二世紀ごろからで、各地に熊野権現が祀られ、その地を今熊野、新熊野、熊野山といっている。胎蔵寺から300mぐらい登った参道に建っている第一鳥居に、亨保元年(1723)、建立の銘がある。鳥居から150mは野面石の乱積み石段となっている。鬼が一晩で築設したとの伝説もあるが、石段完成を記念して奉献したものではなかろうか。

石積参道の両側にスギ並木がある。第一鳥居周辺に七本、登り詰めた第二鳥居周辺に六本の巨木が並んでいる。目通り周囲最大のものは345cm、第二鳥居を潜った社庭の片隅に成立している。参道改修を記念して紀州熊野あたりから移し植えられたものではなかろうか。修験行者によって寄進されたスギ巨樹は、天台・真言・法華に因む全国各地の社寺境内に多くみられる。

スギの品種はホンスギ系のものが多いが、同じくホンスギ系のヒコサンスギとはタイプが異なる。英彦山経由でなく、熊野山直移入をうかがわせる。スギのほかは、ウラジロガシ(275cm)、カゴノキ(220cm)、ムクノキ(195cm)、カヤノキ(195cm)、ケヤキ(160cm)、ヤブツバキ(110cm)などの巨木群が成立している。(括弧内は目通り周囲最大のもの)
高木の総本数は200本ぐらい。サンゴジュ10数本とイスセンリョウの群落があるのは珍しい。野鳥の運んだものであろうか。