隠岐の島の巨樹・名木 島後(3) 島根県隠岐の島町
十人十色しまねの旅ガイド「しまねの巨木巡り」隠岐エリアによる説明は次のとおり。所在地図も同HPから(1)に。
写真 1〜 4 11 大山神社(隠岐の島町南谷)
町指定天然記念物のスギとケヤキ
◆スギ(通称:大山さん) 幹囲7m 樹高50m
◆ケヤキ2本 幹囲4.65m 樹高30m、 幹囲4.3m 樹高30m
概要: 天を突くように堂々と伸びたスギの巨木は樹齢800年といわれ、大山神社の御神体として祭られている。その根元には毎年4月初午の日にカズラが7回り半巻きつけられ、「帯締め」と呼ばれる行事が勇壮に行われる。同じく境内にあるケヤキの巨木2本もどっしりとした存在感を漂わせている。
アクセス: 布施から国道485号を約2km、隠岐の島町中村からは国道485号を約6km。南谷林道に入ると、500mほどで道路右側に鳥居と案内板が見える。
写真 5〜 8 12 大山神社跡(隠岐の島町中谷)
◆スギ(通称:大山さん) 幹囲3.2m 樹高40m
概要: 国道485号沿いの森林の中の神社跡に残るスギの大木。隣の谷(南谷)にある大山神社のスギと同様「大山さん」と呼ばれて根元にカズラが巻かれ、ご神木として大切にされている。隠岐を代表する高峰の山々がそびえる隠岐の島町布施は、島前・島後の町村の中で最も林業の盛んな所で、昔から大木に神が宿るとする信仰心が連綿と継承されているのであろう。
アクセス: 布施から国道485号中村方面に約2km行くと南谷林道入口がある。そこを過ぎて次の中谷林道入口の手前約100mの道路左側(沢の向こう)に林がある。林の中をよく見れば鳥居が立っている。
(注 「隠岐自然回帰の森」案内板がある中谷林道入口から、国道を布施方面へ少し戻る。カーブする中谷川と出合い、川向こうの植林地内に木の鳥居が見える。ガードレール端から川を渡り鳥居を目指す。実際の参道道は荒れている)
写真 9〜 12 13 白髪神社(隠岐の島町飯美)
◆ケヤキ2本 幹囲3.5m 樹高7m、 幹囲3.9m 樹高9m
概要: 社殿の両脇に、でんと構えた2本のケヤキは、まるで巨大な仁王像を思わせる。特に社殿左側のケヤキには太い注連縄(しめなわ)が巻かれており、神域の守護神としての威厳を醸し出している。なお余談になるが、神社名の白髪(しらひげ)の「髪」は、本来「髭(ひげ)」であるべきところを、昔の人が誤って「髪(かみ)」の字を当ててそのままになっているとか。このあたりにも大らかな土地柄がうかがえて面白い。
アクセス: 布施から約4.5km。国道485号を飯美トンネルを過ぎて飯美川の手前を右折する。中村から約3.7km。国道485号を青海トンネルを過ぎて飯美橋を渡ってすぐ左折。飯美福祉館のそばに白髪神社がある。
写真 13〜 16 14 世間桜(隠岐の島町元屋)
県指定天然記念物のサクラ(通称:世間桜(よのなかざくら))
◆サクラ2本 男桜:幹囲4m 樹高15m、 女桜:幹囲3m 樹高13m
概要: 小山の中腹に残る建福寺跡近くの山道にある2本のサクラで、ともに樹齢約670年といわれる。男ザクラは4月初旬に白い花を咲かせ、それが散り始める頃に女ザクラが薄紅色の花を咲かせる。言い伝えによると今から670年ほど前、この地に建福寺を創立した構想の三光国師が自ら植えたものとのこと。土地の人がその花の咲き具合を見て米の作柄や世の中の良し悪しを占ったため「世の中知らせ桜」とよばれ、後に「世間桜(よのなかざくら)」と呼ばれるようになったものである。
アクセス: 隠岐の島町の中村から国道485号で布施へ向かうと、途中右手におわんを伏せたような小山(飯山)が見える。その飯山を10分ほど登ると中腹に建福寺跡地があり、さらに5分ほど登ると約50m間隔で男桜・女桜が立っている。
写真 17〜 21 15 中村小・中学校(隠岐の島町中村)
◆クロマツ(通称:からかさの松) 幹囲4.26m 樹高12m
概要: 中村小・中学校の校庭にある見事な樹冠のようなクロマツ。その姿が傘を開いたように見えるところから、「からかさの松」と呼ばれ、両校や地域のシンボルとして親しまれている。枝振りがあまりにも立派過ぎて垂れ下がり、地面に触れんばかりになっているため大切に支えられている様子を見ると、この巨木に対する周囲の人々の愛着がうかがえる。
アクセス: 国道485号と県道316号の分岐、中村川にかかる新堤橋の北側を学校の方に入る。
(注 学校側にも「唐傘の松」説明板と、水木しげる踊っている像がある)