長崎外の古写真考 目録番号:5750 学校の遠景

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長崎外の幕末・明治期古写真考 目録番号:5750 学校の遠景

HP「長崎大学附属図書館 幕末・明治期日本古写真メタデータ・データベース」などに収録している長崎の古写真について、撮影場所などタイトルや説明文に疑問があるものを、現地へ出かけて調査するようにしている。順不同。長崎以外の気付いた作品も取り上げる。

目録番号:5750 学校の遠景

目録番号: 74 三井寺から望む琵琶湖(1)
〔画像解説〕
大津市園城寺。閼伽井という霊水があり、この「御井」から三井寺と呼ばれた。長等山の山腹の景勝の地に位置し、特に観音堂からの眺めは有名。左手に入母屋の亭があり、中央に台が置かれている。下方に琵琶湖と沿岸の平野を眺望する。

■ 確認結果

目録番号:5750「学校の遠景」は、滋賀県大津市の風景と思われる。地図のとおり三井寺近く現在、大津市歴史博物館がある後ろ長等山から、御陵町「滋賀県立大津商業高等学校」の前身だった学校を写し、琵琶湖対岸の山は、野洲市の三上山(標高432m)連山であろう。

大通りは三井寺の大門通りではなく、次の御陵町の通り。対岸の山は、目録番号: 74「三井寺から望む琵琶湖(1)」と、撮影場所がかなり北となるため、山の姿のみ対照のこと。現在の写真は、HP「Flickr:sintaronakaoka’s Photostream」から。
神戸や横浜では、対面にこのような山や島は見えないと思われる。

滋賀県商業学校は明治19年、当初、大津に県立商業学校として開校したが、明治34年に八幡町(近江八幡市)に移転したため、大津実業補習学校が大津尋常高等小学校(現:中央小学校)に併設され創立した。古写真はこの時代のものか?、また同校沿革によると、「昭和34年9月 現在地に移転」とある。
戦後の学制改革により「滋賀県立大津商業高等学校」と名称変更。2005年に創立100周年を迎えており、県内でも歴史のある公立高校である。
学校の沿革・古写真については、HP「大津市歴史博物館」大津の古写真、HP「滋賀ガイド」ヴォーリズ(アメリカ人の建築家)来日100周年記念特集〔後編〕も参照。