長崎外の古写真考 目録番号:4259 箱根畑

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長崎外の幕末・明治期古写真考 目録番号:4259 箱根畑

HP「長崎大学附属図書館 幕末・明治期日本古写真メタデータ・データベース」などに収録している長崎の古写真について、撮影場所などタイトルや説明文に疑問があるものを、現地へ出かけて調査するようにしている。順不同。長崎以外の気付いた作品も取り上げる。

目録番号:4259 箱根畑
〔画像解説〕
湯本茶屋付近から眺めた双子山と箱根旧街道の様子。明治6年(1873)に東京・長崎間に敷設された電信線を支えるための腕木が松に見えるので、電信柱を立てる前の仮設のものとすれば、敷設直後の写真であろう。この構図で電信柱のあるもの(目録番号4414等) は、本写真より恐らく時代が下ろう。

目録番号:2111 箱根旧街道畑宿付近(1)
〔画像解説〕
湯本茶屋付近からの双子山と箱根旧街道の眺望。明治6年(1873)に敷設された東京・長崎間の電信線が見えず、それ以前の撮影であろう。石畳は文久年間(1861-64)に大改修されたもの。ここは休憩場所であったらしく、職人風の男二人が休憩している姿が見える。この写真と似た構図のものは極めて多い。

目録番号:4414 湯本からの二子山
〔画像解説〕
湯本茶屋付近から眺めた双子山と旧東海道。左の松の木の左手には、明治6年(1873)に東京・長崎間に敷設された電信線と電信柱が見えるので、それ以降の撮影である。石畳は文久年間(1861-64)に大改修されたものが残っている。職人風の男とやせ馬を背負った女性の後姿が見える。

■ 確認結果

目録番号:4259「箱根畑」のタイトルの意味がわからない。石畳は箱根旧街道の様子である。人が休んでいる。英文タイトルが「The Hakone field」なら、「箱根路」とかなるのではないか。
同じ構図の、次の目録番号:2111 タイトルは「箱根旧街道畑宿付近(1)」、電信柱に変わった目録番号:4414 は「湯本からの二子山」となっている。
「箱根畑」は、どうやら「箱根畑宿」のようで紛らわしい。同じ場所のが数点あり、タイトルの調整が必要。