長崎外の古写真考 目録番号:6209 木戸

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長崎外の幕末・明治期古写真考 目録番号:6209 木戸

HP「長崎大学附属図書館 幕末・明治期日本古写真メタデータ・データベース」などに収録している長崎の古写真について、撮影場所などタイトルや説明文に疑問があるものを、現地へ出かけて調査するようにしている。順不同。長崎以外の気付いた作品も取り上げる。

目録番号:6209 木戸

■ 確認結果

目録番号:6209「木戸」は、撮影地域「横浜」であるが、データベースに画像解説がない。
この古写真は、朝日新聞社”写真集 「甦る幕末」 オランダに保存されていた800枚の写真から”1986年刊の風景55頁に掲載されている。
「横浜・遊郭。岩亀楼などがあった」と解説している。

なお、この作品は「甦る幕末」のもう1冊の新版「写真集 甦る幕末 ライデン大学写真コレクションより」朝日新聞社 1987年刊の44頁には、次のとおりタイトルなどが変更され解説がある。

作品 43:横浜・衣紋(えもん)坂下

右に「豊沢猿糸 当六月七日夜より 大人叶 くる八」と書かれた張り紙が見える。これが遊郭を写したものと考えられてきたのはそのためであろう。しかし、港崎遊郭の大門には屋根があり、入ってすぐの仲之町には桜並木があった。このような貧弱な町並みではありえない。遊郭へ向かう吉原道(末広町)の入り口、衣紋坂下の大木戸と推測する。(ベアト撮影)