猿岳(秋葉山)の石造物  鈴虫岩・岩屋・石室・石祠

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猿岳(秋葉山)の石造物  鈴虫岩・岩屋・石室・石祠

猿岳は小八郎岳の東南尾根にある。市街から僻遠な山で、バス便は茂木回りにより千々まで来ているが、便数が少なく、山歩きには敬遠されているが、なかなか良いところである。

再三の引用となるが、まず概略理解のため、故臼木寅雄氏稿「千々川遡行」(長崎岳人会「足跡」No.13 1969.12発行)の6頁から次のとおり。

小八郎岳の東南尾根、秋葉山(三〇〇米)の岩崖の上には秋葉権現、猿田彦大明神を祭るので猿岳さん詣りと称して近郷の信仰が厚い。千々から尾根通し上り一時間、下り四十分の処。一〇〇米ばかり下った稍平らな肩の西端の岩屋に気骨の強いお爺さんがいる。当年七二才。神に奉仕してもう三〇年もこゝに住いしている。この脇に捨身滝と云う立派な滝があり、こゝで水垢離修行が行われる。斯うした処からこの川を猿岳川と云い塩釜神社の西側で千々川本流に落合っている。

この稿は昭和42年10月の記録。もう40年経つ。今は千々峠(乙女峠)まで行く林道が干藤トンネル先から上り、約10分ほどの大カーブ地点で(8月現在、災害工事中でこの先通行止)カーブミラーのあるガードの脇に「猿岳さん詣り」の山道入口がある。すぐの尾根の先に鈴虫岩(最後の写真では中央下に写っている)はあり、片道5分ほどで往復できる。
道は山腹を横へはってさらに15分ほどで石室と草地地点に着く。当時ほどなく死んだ爺さんの住んだ岩屋と捨身滝(滝で別項)に下る箇所はその途中にある。広い草地は昔、ここでハタ揚げ合戦をしたらしい。

石祠のある猿岳(秋葉山)へはさらに15分、急登を要する。標高300m。何もさえぎるものなく、天草の海の展望が良い。道はまだ上へ続き、1時間ほどで小八郎岳(標高590m)へ達する。