長崎外の幕末・明治期古写真考 目録番号:2032 神社の境内(2)
HP「長崎大学附属図書館 幕末・明治期日本古写真メタデータ・データベース」などに収録している長崎の古写真について、撮影場所などタイトルや説明文に疑問があるものを、現地へ出かけて調査するようにしている。順不同。長崎以外の気付いた作品も取り上げる。
整理番号46番台の一連の作品を見ている。
目録番号:2032 神社の境内(2)
■ 確認結果
目録番号:2028「公園の鹿(1)」から、目録番号:2041「町の風景」までの14作品は、奈良公園や春日大社の鹿、旧奈良県物産陳列所、春日大社参道など写している。内容に違いはないようであるが、タイトルや画像解説の整理は必要と思われる(全部の掲載は略)。
その中でも途中にまぎれこんだ目録番号:2032「神社の境内(2)」は特別な作品。奈良公園や春日大社ではこのような建物は見当たらない。
これは滋賀県大津市の有名な石山寺にある「多宝塔」であろう。
現在の写真は、(社)びわ湖大津観光協会HP「びわ湖大津よりどり観光ガイド」から。同説明は次のとおり。
石山寺多宝塔
国宝。建久5年(1194年)に源頼朝が寄進したもので、わが国最古の多宝塔。上層は円形、下層は方形の上下2層からなり、それぞれの屋根の描く曲線美と調和して均整美と安定感を併せ持つ傑作。本尊は大日如来(重要文化財)。昔の4円切手の図柄としても有名。