九十九(つづら)のトンネル  熊本県御船町田代

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九十九(つづら)のトンネル  熊本県御船町田代

県道221号線と57号線により矢部方面へ向い、御船町と矢部町の町境、下鶴近くまで行く。カーブが続く山道の杉林に隠れるように、九十九のトンネルの水路入口がある。脇に「史跡 九十九のトンネル」碑と説明文。
九十九のトンネルは、車や人の通るトンネルではない。下流域農家の過酷なまでの水との長い戦いが秘められた農業用水路のトンネルなのだ。
御船町HPの観光マップによる説明は次のとおり。

元禄・嘉永井手 九十九のトンネル(げんろく・かえいいで つづらのとねんる)

この用水路は元禄井手の水不足を補強するため開削された嘉永井手という。水源は吉無田水源より取水した清水井手(改修して元禄井手という)の下流と、山都町境を流れる尾多良川、さらに大矢野原より流れる亀谷川の三渓流を合わせて873メートルのこのトンネルを貫流して矢形川の源流と合流させ、上田代の杉園堰より取水して南田代の屋敷部落で元禄井手と合流させて豊かな水勢となし、南田代から西上野を経て滝尾、木倉の一部に至る。
総延長28キロメートル、受益面積は300ヘクタールに及んだ。この難工事を直接担当した当時の上益城郡代上妻半右衛門、木倉郷総庄屋光永平蔵、測量設計と工事管理者楠田順喜以下の役職者と難工事に完遂した石工久五郎をはじめ労役に苦しんだ村人たちの功績が痛切にしのばれる。
[所在地]  御船町大字田代