福田の散策 (10) 白浜海水浴場周辺  長崎市柿泊町

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福田の散策 (10) 白浜海水浴場周辺  長崎市柿泊町

福田の散策(10)は、長崎市柿泊町の「白浜海水浴場周辺」。国道202号線の小江小浦から小江トンネルを抜けたところが、白浜海水浴場の入口である。奇岩の浜で、地形がおもしろい。
布袋厚氏著「長崎石物語」2005年長崎文献社刊の108〜110頁による説明は次のとおり。海水浴場から歩くので、写真は説明の逆となった。
2008年3月の記事は次。 https://misakimichi.com/archives/672

白浜海水浴場周辺の絶景 「傘瀬」「潜り岩」「鵜飼堂穴」など奇岩の浜

白浜海水浴場は長崎市街地にもっとも近い海水浴場で、長崎市の西海岸、小江と手熊のあいだにある。海水浴場のなかには、おもしろい地形があるし、ちかくの海岸には地層が連続して露出し、観察するのには最適である。

手熊のバス停から海岸に出て、南(海に向かって左)にむかい、海ぞいに1kmほどの道のりを歩くと海水浴場につく。最初に長さ100mほどの砂浜があり、そのむこうにキノコの形をしたおもしろい岩がある。これは大村藩の古文書『郷村記』に「傘瀬」と記されている。そこから150mほどすすむと左手の崖に小さなトンネルのような穴があいている。これは「潜り岩」と書かれている。そこから、砂浜をみながら250mほど行くと、こんどは大きなトンネル状の穴につく。これは『郷村記』に「鵜飼堂穴」としるされている。

これらの地形はいずれも波の作用によってできたものである。傘瀬はしだいにやせ細って、最後は折れてしまうであろう。鵜飼堂穴の100m北西(沖瀬)にある2個の巨大な岩は、キノコ型の岩が折れて、その場に転がったものと考えられる。「潜り岩」「鵜飼堂穴」のようなトンネルの地形を海食洞門という。海食洞門はふつう、断層の割れ目にそって浸食が拡大し、貫通してできたものである。

鵜飼堂穴をぬけると、海岸の崖をつくっている火砕流堆積物を数100mにわたって観察できる。ただし、足場が悪いところがあるし、潮位変化によって孤立したり、高波にさらわれたりする危険があるので、じゅうぶんな注意が必要である。…